作品情報 2022年韓国映画 監督:パク・デミン 出演:パク・ソダム、ソン・セビョク、チョン・ヒョンジュン 上映時間:109分 評価★★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい 2023年劇場鑑賞22本
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【ストーリー】
どんな荷物も時間内に届ける特殊配送会社のドライバー、チャン・ウナ(パク・ソダム)。天才的なテクニックで数々のミッションをこなした彼女の次の依頼人は、野球賭博のブローカーで犯罪が発覚したため組織の金を持ち逃げしたドゥシク(ヨン・ウジン)。だが、ウナとの待ち合わせ場所で組織につかまり、かろうじて幼い息子のソウォン(チョン・ヒョンジュン)だけが脱出してウナの車に助けられた。
ソウォンが300億ウォンの貸金庫のカギを持っており、組織のボス、ギョンピル(ソン・セビョク)はウナとソウォンを追跡。実はギョンピルはベテラン刑事であり、警察とヤクザ双方のネットワークで2人を追い詰めていくのだが…。
【感想】
予告編でもあるような壮絶なドライビングテクニックの数々にびっくり。SFXを使っているのだろうけど、どうやって撮影したのだろうと思うシーンもしばしば。予告編でもでている踏切を強行突破するシーンはもとより、韓国の狭い路地をさまざまなテクニックで疾走する姿はとにかく格好いい。
ワイルドスピードのようなハリウッドアクションと違って、車のクラッシュはあまりみられません。それだけによりリアルなカーチェイスとして感じられました。しかも表情がほとんどかわらず、ジュースの小瓶を加えた姿がひたすらクール。ベルトを締めさせるときの小ネタなども笑いました。
さらに、一粒で二度おいしいというか、リアルなアクションも入ってきます。これもハリウッドのように、強い主人公がゲームの駒のようなモブを倒すワンパターンではなく、小柄な女性というハンディがあるので、血まみれになりながら頭を使って戦うもの。これまた見ごたえがあります。
ウナがクールな分、脇役のキャラがたっているのがいい。刑事でありながら冷酷な殺人をくりかえすギョンピル、しっかりしたように見えて次第にウナを親のように慕っていくドゥシク。ウナにいつも口論で負けている中年オヤジながらいざという時は頼りになる配送会社の社長(キム・ウィソン)、事件のカギを握る国家情報院のおばさん捜査官(ヨム・ヘラン)などなど、モブ的な人物も含めてきちんと交通整理ができているのがみていて気持ちがいい。
パク・ソダムはよくある韓国女優のような整形美人ちっくな顔でなく、一見するとフツメンですが表情でみせてくれる女優。こういうアクションをリアルに感じさせます。子役のチョン・ヒョンジュンとは「パラサイト」で共演しており、両作での演技の違いもおもしろい。ソン・セビョクは一見、普通のおっさんにみえるというのもリアルで、いわゆる美男美女はいなくても韓国エンタメはおもしろいということを改めて実感させられました。
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