作品情報 2023年日本映画 監督:大友啓史 出演:木村拓哉、綾瀬はるか、中谷美紀 上映時間:168分 評価★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ湘南 2023年劇場鑑賞35本
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【ストーリー】
政略結婚で織田信長(木村拓哉)と結婚した濃姫(綾瀬はるか)。父、斎藤道三(北大路欣也)に絶対的に従い、隙あらば大うつけの信長の首をとろうと考えていがみあい、美濃からついてきた福富貞家(伊藤英明)や侍女各務野(中谷美紀)を悩ましていた。しかし、今川義元の大軍に悩む信長に、濃姫は必勝のアドバイスし桶狭間の戦いでは大勝利。それ以降、信長は一気に天下人への道をあゆみはじめるのだが…
【感想】
序盤は信長よりも濃姫のほうが主人公という感じ。初夜に信長を投げ飛ばしてぼこぼこにするというのは、今まで武闘派の濃姫を描いた作品があったけど、ここまで無双にした設定はみたことがありません。信長もうつけはまだしも、判断力、胆力ともつたない感じ。木村拓哉が主人公なのにちょっと意外でした。
その後は、実際の出来事と架空の出来事を織り交ぜながら進みますが、いくら3時間ちかい上映時間でも信長の人生をまとめるのは至難の業。桶狭間の結果も報告だけ。秀吉(音尾琢真)、勝家(池内万作)ら重臣たちもほんのちょい役にすぎません。家康役の斎藤工だけはメーキャップが見事で最初だれかわからないうえ、出番はわずかですがオーラを感じられてよかったのですけど。
では時間を割いているオリジナルの、信長と濃姫がイチャイチャする部分が魅力的かというと、それも疑問。特に、2人が貧民窟でアクションをする場面は、大友監督だからアクションをみせたかったのかもしれないし、血まみれの殺陣は迫力あるけれど、いくらなんでも設定に無理があるし、どうせ荒唐無稽にするなら相手をもっと強敵にすればよかったのにと思わせました。また、福富は一応実在していますが役柄などはほとんどオリキャラ、そして各務野もオリキャラでしょうから、秀吉、勝家といった有名武将よりも格上の俳優を配するのだったら、もう少し見せ場を作ればいいのに。
南蛮への夢や明智光秀(宮沢氷魚)との愛憎交えた関係などは素直におもしろかった。また、気合の入った本能寺のシーンも印象にのこります。それだけにこの座組だったら全体を通しておもしろいものが出来たろうにと思えてなりませんでした。木村、綾瀬はスターなので、役柄を自分によせていても楽しめましたけどね。
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