作品情報 2018年ロシア映画 監督:オレグ・トロフィム 出演:アグラヤ・タラーソヴァ、アレクサンドル・ペトロフ、マリヤ・アロノーヴァ 上映時間:107分 評価★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい 2023年劇場鑑賞59本
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【ストーリー】
シベリアの町の少女ナージャ(ダイアナ・エナカエワ)はフィギュアスケートの選手になるのが夢だった。だが、名コーチとしられるイリーナ(マリヤ・アロノーヴァ)から才能がないと入門を断られる。母が突然亡くなり、孤児となったナージャは深夜一人で練習をしていた。イリーナは彼女の努力を認め、入門を許可する。
軍隊式のスパルタトレーニングにも耐え、ロシア選手権でメダルをとるまでに育ったナージャ(アグラヤ・タラーソヴァ)。トップ選手のレオ―ノフ(アグラヤ・タラーソヴァ)の相手役に決まり、最高峰の大会アイスカップのロシア代表に選ばれるが試合中にケガを負い車いす生活に。故郷に戻ったナージャには家に引きこもる。心配したイリーナはアイスホッケー界の問題児サーシャ(アレクサンドル・ペトロフ)にリハビリ担当を命じるのだが…
【感想】
上映時間が短いため、サクサク物事が進みます。母の死からイリーナへの入門、軍隊式トレーニングとテンポ良くすすんでいくまではおもしろかったのですけど、レオ―ノフの相手役のころから、ちょくちょく突っ込みどころがでてきます。幼少期もそこまでご都合主義でいくかと思いつつも、子役のかわいさでごまかされましたが、成人になってもちょっとまってというような出来事があいついぎます。
そもそも、フィギュアスケートに限らずスポーツは猛練習しないと実力がおちてしまうわけですが、ケガ上がりのナージャに加えてサーシャまでが幼いころフィギュアを練習していただけなのに、いきなりトッププレイヤーぽくなるとか、スポコン漫画の世界みたい。また、さも意味ありげに登場してライバルやいじめ役になるのかと思った脇役がすぐにどっか消えてしまうあたりも笑えます。
また、ナージャとサーシャが恋に陥るあたりも、これまたテンポが早すぎ。ちょっとレオ―ノフがかわいそうになる感じ。とはいえ、滑走シーンはさまになっており、日本ではあまりペアは流行っていないだけに見ごたえがありました。現実では先日の四大陸選手権で日本の三浦、木原ペアが日本人として初優勝しているだけに、この映画を契機に関心が集まってもいいかも。
まあ、突っ込みどころはあれど王道で微笑ましくみられる作品なのですが、現実というとこの映画の脇役とかエキストラにでている若い人たちも戦争で命を失っているのではという点がちょっとひっかかってしまいました。本国では大ヒットして「アイス2」も上映されたそうですけど、平和に映画が楽しめる世の中に早くなってほしいものです。
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