作品情報 2023年韓国・イギリス映画 監督:キム・ヨンワン 出演:オム・ジウォン、チョン・ジソ、チョン・ムンソン 上映時間:110分 評価★★★★★(五段階) 観賞場所:Tjoy品川プリンス 2023年劇場鑑賞62本
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【ストーリー】
韓国で死体が殺人事件を犯した怪事件が起きた。ジャーナリストで、行方不明になっている旧知の少女呪術師のソジン(チョン・ジソ)の取材をしているイム・ジニ(オム・ジウォン)に犯人を名乗る男からインタビューをしてほしいとの依頼が入る。
ジニは夫で刑事のチョン・ソンジュン(チョン・ムンソン)と相談のうえ、警察が遠巻きに監視するなかで男(チョ・ハンチョル)をインタビューする。だが、男はスンイル製薬の幹部を狙った連続殺人を予告した後、突然、ジニを人質にとって暴れるが、土くれのように倒れてしまう。男も死者だったのだ…
【ストーリー】
ゾンビというと噛みついて感染させるロメロが考案したゾンビが圧倒的に主流ですが、もともとはブードゥー教で呪術師が死者を使役させるもの。本作は呪術師が死体をよみがえらせた「在此矣」(ジェチャウィ)が登場しますが、生前の記憶、能力があるうえ、死体なのに怪力というパワフルなもの。インタビューに答えることはもちろん、自動車を運転してカーチェイスをするのだから驚きです。
特に中盤、スンイル製薬を機動隊が守る中、在此矣の大群が押し寄せるアクションシーンは、スピード感に加えてアイデア勝負の見たことのないようなシーンが続き、迫力十分。他のゾンビ映画と違って噛みついて感染者を増やすことはしませんが、標的めがけて何があってもたどりつこうとする姿は逆に新鮮です。
また、ほとんどのゾンビ映画はゾンビはゲームの敵のような空虚な存在ですが、本作では
在此矣になった過程も、製薬会社を襲う理由も納得できるもの。泣けるゾンビ映画として有名な「新感染 ファイナルエクスプレス」監督のヨン・サンホが脚本を手掛けているだけに、そのあたりの設定もしっかりしていました。正直、こんなにゾンビに頑張ってほしい、主人公側負けろと思ったのは初めてです。
オリジナルドラマで大活躍して、予告編でもクローズアップされているソジンは後半まで出てこないし、彼女とジニの関係などは映画ではわかりにくいのですけど、それでも本作だけで十分楽しめたのは在此矣の存在でしょう。映画はドラマの3年後が舞台だそうですが、機会があればドラマもみてみたいな。エンドロール後に、ドラマ版の登場人物がでてくるおまけがありましたけど、意味不明だったし。
呪術の修行の場で日本もでてくるけど、Jホラーでもこういうポップなアクションホラー作れないかな。どうしてももっさりしちゃうんですよね。オム・ジウォンは良い年をとりました。また、スターはでていないものの、脇役で韓国映画でおなじみの面々がでてくるのもよかった。
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