作品情報 2022年アメリカ映画 監督:ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート 出演:ミシェル・ヨー、ステファニー・スー、ジェイミー・リー・カーティス 上映時間:139分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:横浜ムービル 2023年劇場鑑賞79本
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【ストーリー】
中国系移民のエヴリン・ワン(ミシェル・ヨー)は、アメリカで小さなクリーニング店を営んでいた。店は赤字続きの上、頼りない夫のウェイモンド(キー・ホイ・クァ)と反抗期の娘ジョイ(ステファニー・スー)、車いすの父ゴンゴン(ジェームズ・ホン)の介護など生活に疲れ切ったエブリンは確定申告の不備を指摘され、一家で国税局へ向かう。
ところがエレベーターのなかで、ウェイモンドに突然、別の宇宙のウェイモンドが乗り移り、マルチバースの全宇宙を救ってほしいと要請する。とまどうエヴリンは国税局の担当者のディアドラ(ジェイミー・リー・カーティス)との面談に挑むのだが、突然、巨大な戦いに巻き込まれ…
【感想】
監督のダニエルズは前作の「スイス・アーミー・マン」が死体となったダニエル・ラドクリフがおならで水上スキーのボートになるというわけのわからない作品を作っていました。本作も、マルチバースをテーマにさまざまなアイデアが盛り込まれていますが、情報量が多すぎて見ているこちらは混乱しちゃいます。
自分にはもしかしたら別の人生があったかもしれないと思うことはあるかもしれません。本作ではあらゆる可能性の異次元につながっており、他の次元の自分の能力をある条件でかりるところがあります。それが、ヘンなことをすれば条件が発動するという、まさにダニエルズらしい無茶ぶり。敵の男がズボンを脱いで下半身がすっぽんぽんになったりなど、エヴリンも敵もヘンなポーズ合戦を繰り広げてカオスに拍車をかけます。
さらに、世界を滅ぼそうとする巨悪が別の次元のジョイだったことから、物語は壮大なのかそれとも単なる親子喧嘩なのかわからないまま話が進んでいきます。アニメを使ったり、マトリックスや2001年宇宙の旅を想起させるようなシーンもあったり、映像としては非常に斬新なのですが、ストーリーに最後まで入り込めませんでした。
80年代香港黄金期のアクション女優として知られるミシェル・ヨーだけに還暦を迎えても動きはキレッキレ。カンフーファンは大喜びでしょう。また、マルチバースの多彩な映像表現やアイデアにも感服します。しかし、じっくりと見るような作品ではなく、見終わったあと疲れたというのが正直なところでした。
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