作品情報 2023年日本映画 監督:塚原あゆ子 出演:目黒蓮、今田美桜、渡邊圭佑 上映時間:115分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ品川プリンス 2023年劇場鑑賞103本
【ストーリー】
悪霊など異形と呼ばれる妖が跋扈する別世界の日本。それを退治する異能と呼ばれる超能力を受け継ぐ名家斎森家の長女美世(今田美桜)は異能がなかったため、継母・香乃子(山口紗弥加)や異母妹の香耶(高石あかり)にいびられ、下働きをさせられていた。
一方、名門で陸軍の異能部隊を率いる久堂清霞(目黒蓮)は冷酷で暴力的な問題児。これまで何人もの婚約が破談となっていた。政略結婚として美世は清霞との婚約が決まり、久堂の屋敷に住み込むことになる。最初はうまくいかなかった次第に久堂の真心に触れてときめく美世。一方、帝都を巨大な陰謀が覆い、久堂は命がけの出動をすることになったのだが…
【感想】
大正時代のような設定ですが、異能の頂点が帝であるという和風ファンタジー世界。火を自由に操る久堂をはじめ、異能のアクションも楽しめますが、なんといっても継母や義理の妹に虐げられた美しく純真な女の子が名家の美青年に見染められるというのはシンデレラ以来の王道路線。最初は冷酷な久堂に真心こめて接するうちに距離がどんどん縮まるというのも少女漫画の王道です。
久堂と美世の徐々に縮まる距離感にキュンキュンして、継母や香耶の意地悪にいらつきなが観ている間は、ちょっと変わった異世界での王道ラブストーリーが楽しめました。監督の塚原あゆ子がテレビ畑なので、わかりやすい説明描写やセリフが満載。でも、こういうテーマだったら単純に楽しめるからそれでも良しと思わされます。また、大正時代っぽく、美世が基本着物なのも情緒を感じます。
終盤は異形の陰謀による大アクションシーンがあり、原作小説を読んでいないので陰謀も久堂の対策もよくわからなかったのですが、目黒や謎のライバル鶴木(渡邊圭佑)、皇太子役の大西流星をはじめ、ジャニーズの若手も含めた美形ぞろいのわちゃわちゃぶりは観ていて美しい。異能部隊の制服もびしっと決まってます。
目黒はドラマの「silent」や「舞い上がれ!」、映画の「月の満ち欠け」など出演ラッシュですが、本作ほど美青年にとれた作品はないでしょう。彼のファン以外でも美しさにはっとするのでは。今田も着物姿だと全然イメージが変わってきます。美男美女の王道恋愛劇として楽しめました。続篇もありそうな終わり方ですし、シン・仮面ライダーを抑えて興収ランキングトップだったので今後も楽しみです。
【2023年に見た映画の最新記事】