2023年04月19日

マッシブ・タレント

 落ち目のスター、ニコラス・ケイジが本人役で事件に巻き込まれるというちょっと自虐的な作品。同種の作品はいくつか思いつくけど、過去の出演作の名場面がいくつも流れ、二コケジ愛にあふれています。

 作品情報 2022年アメリカ映画 監督:トム・ゴーミカン 出演:ニコラス・ケイジ、ペドロ・パスカル、シャロン・ホーガン 上映時間:107分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:横浜ムービル  2023年劇場鑑賞122本 



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
 【ストーリー】
 かつてはアカデミー賞に輝きながら、近年は落ち目でまともな映画に出られないスター、ニコラス・ケイジ(本人)。年頃の娘のアディ(リリー・モー・シーン)にはうざたがられ、前妻オリヴィア(シャロン・ホーガン)もあきれるばかり。役者への情熱がなくなったうえ借金で首が回らない中、スペインの大金持ちハビ(ペドロ・パスカル)から誕生パーティーのゲストに来れば多額のギャラを出すと招待される。

 借金返済のためしぶしぶスペインにいったケイジだが、ハビは猛烈なケイジファンで映画の好みも完全一致。2人で大いに盛り上がり固い友情を結ぶ。ところが、CIAにケイジは拉致される。なんとハビは国際的な犯罪組織のボスで、地元の首相候補の娘を誘拐しており救出作戦に協力するよう要請されたのだ。困惑するケイジだったが…

 【感想】
 スターが本人役ででるというのは「その男ヴァン・ダム」が思いつきます。ただ、武闘派のヴァン・ダムと違って、ケイジは一介の俳優にすぎません。それがCIAの人質救出作戦任務への協力なんて、映画と現実の違い(メタな現実ですが)におろおろするばかり。さらに、若くてスターの頃のケイジが妄想にでてきて、現在のケイジに突っ込みまくります。

 頼りのCIA職員ヴィヴィアン(ティファニー・ハディッシュ)もスペインの田舎の任務だから、かなりいい加減。ケイジの任務をかえって厄介なものにしていき、そこのコメディぶりは結構笑えます。潜入任務だけでなく一応、銃撃戦やカーチェイスもあるのだけど、これまたなかなかのドタバタぶり。

 一方、ハピとは完全に意気投合。ハピがケイジマニアということで過去作について盛り上がったり、彼の生涯ベスト1映画がケイジと関係ない「パディントン2」なので、2人で酔っぱらってカウチでみて泣きながら抱き合うなど、コワモテよりも良い人のほうが先にたっていきます。さらに、娘とうまくいっていないことについてもアドバイスされ、話はどんどん横に転がっていきます。友情と任務のはざまに困惑する様子も、いかにもケイジっぽい。

 作中で「落ち目でない」とケイジは何度も強調しますが、実世界では莫大な借金返済のためにC級アクションにもとにかく出ているケイジ。「フェイス/オフ」や「リービング・ラスベガス」だけでなく、本作では「マンディ 地獄のロード・ウォリアー」まで紹介しているのだから、本人も楽しんででているのではと思いました。また、カメオでデミ・ムーアも登場しているのもなんだかおかしかった。こういう肩の凝らない娯楽作品っていいですよね。
posted by 映画好きパパ at 06:00 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。