作品情報 2023年アメリカ映画 監督:ウィル・メリック、ニック・ジョンソン 出演:ストーム・リード、ニア・ロング、ケン・レオン 上映時間:111分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ湘南 2023年劇場鑑賞133本
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【ストーリー】
シングルマザーの母グレイス(ニア・ロング)に育てられた女子高生のジューン(ストーム・リード)。反抗期で母との間がしっくりいかない。グレイスが新しい恋人のキム(ケン・レオン)とコロンビアに旅行にでかける。ところが現地で2人は消息をたってしまった。
デジタルネイティブのジューンはSNSや監視カメラ映像などを駆使して情報を集め、コロンビアの便利屋のハビエル(ヨアキム・デ・アルメイダ)に協力を依頼。一方、コロンビア駐在のFBIのパーク捜査官(ダニエル・ヘニー)からは、母に対する驚くべき情報がもたらされ。
【感想】
割と短い上映時間ですがテンポが非常によく、一つ謎が解けたと思ったらすぐに次の謎が立ちふさがり、怪しいと思った人物が実は違う一面がみえ、逆に信頼できそうな人物が実は…というふうにどんでん返しが相次ぎます。
驚いたのが普通の女子高生にすぎないジューンのすさまじいITスキル。SNSの投稿やなりすましの電話を友人にかけてもらい、キムのアカウントを割り出してメールをチェックしたり、コロンビアの観光地のライブカメラ映像を入手したりと、いい年したおっさんの僕にはとてもできません。今や女子高生もなんなくハッカーになれる時代なんですね。
また、PC、スマホ画面上という制限があるのも面白い。さすがにこれは無理だろうという状況も強引に画面上に映し出す意地っ張りぶりは笑ってしまうほど。ミステリーとしても意外な犯人に僕はさっぱりわかりませんでしたし、デジタルの恐ろしさと便利さがたっぷりわかるという勉強にもなりましたしなかなかのもの。いや、Siriがこんなに役立つものとは知りませんでした。
そして、アメリカ映画なら当たり前かもしれませんが、親子の絆にフォーカスされます。本当は嫌いでないのに反抗期でついつい無視したり厳しく当たったジューンが後悔する様子は、先日母親を亡くしたばかりの僕にとって刺さること刺さること。いや、大切な人にはきちんと優しく向き合わないと、本当に人生、後悔してしまうと本筋から離れたところで心をうたれました。
監督の2人は前作では編集に携わっており、サーチのお約束ごとをきっちりと理解しています。キャストもいわゆるノースターですが、脇役として多数の映画に出演した人がそろっており、きっちりとした演技を楽しめました。
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