2023年05月23日

ガール・ピクチャー

 フィンランドの少女3人の等身大の物語。家族関係、恋、性、将来との悩みは洋の東西にかかわらず一緒ですが日本と感覚の違うところもあり、それほど起伏がなかったので評判ほどは楽しめませんでした。

 作品情報 2022年フィンランド映画 監督:アッリ・ハーパサロ 出演:アーム・ミロノフ、エレオノーラ・カウハネン、リンネア・レイノ 上映時間:100分 評価:★★(五段階) 観賞場所:横浜シネマリン  2023年劇場鑑賞164本



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 【ストーリー】
 尖りすぎた性格で高校で浮いているミンミ(アーム・ミロノフ)はバイト仲間のロンコ(エレオノーラ・カウハネン)から、恋をしたことがないと相談を受ける。理想の相手を見つけるためパーティーにでかける2人。

 一方、フィギュアスケートの選手のエマ(リンネア・レイノ)はジャンプがうまく飛べずに悩んでいた。パーティーでミンミと遭ったエマは運命的な出会いだと思い、2人は恋愛関係に。一方、ロンコはセックスをすれば人生が変わると思って、相手をあさるのだが…

 【感想】
 北欧だけあって性には進んでいるというか、自分の高校時代にあれだけあけすけに女子が男あさりをしたり、どうどうと女性カップルが人前でいちゃつくというのはありませんでした。まあ、男あさりについては僕がそういう場面にいなかっただけかもしれませんが、クラスメートのパーティーの前でも同性カップルがいちゃつくというのは日本ではまだまだ厳しいでしょう。性の多様化をすんなり受け入れている北欧の少女は自由で良いなと思いました。

 3人の悩みがそれぞれ描かれます。もう一つ北欧らしいと思ったのが、シングルマザーだったミンミの母親が自分の新しい男のためにミンミを放り出して、周囲もそれが当たり前だと思っているところ。最初はバイト中の態度も含めてミンミの尖り具合が異質だったけど、親からの愛情不足とわかってくると、精一杯生きている彼女がけなげでなりません。

 逆にエマの母親やスケートコーチはしっかりと彼女を応援するけれど、世代の差か立場の差かわからないけれど、エマの心に届いていないのがつらい。映画は少女3人の目線ですが、親世代の僕としては親子のすれ違いになんとなくいらだってしまいました。

 最初はフィンランドだと分からなかったのですが、アメリカやフランス映画ほど派手な暮らしはしておらず、でも、ポップな音楽、ファッションというのは日本人の映画ファンにも納得できるかも。3人とも何がかわるわけでないけれど、必死にあがいてちょっとずつ前へ進んでいるのは青春という感じで良かったのですが、性愛が大半を占めているというのがお国柄の違いはあるでしょうけど、完全には感情移入できなかった理由でした。
posted by 映画好きパパ at 06:12 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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