作品情報 2023年日本映画 監督:高橋洋人 出演:井上瑞稀、久間田琳加、萩原利久 上映時間113分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ横浜 2023年劇場鑑賞171本
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【ストーリー】
24歳の楓(久間田琳加)は幼稚園時代に知り合ってから20年間もハル(井上瑞稀)のことを片思い。大人になってもわざわざアパートのハルの隣の部屋に引っ越して、食事や掃除と面倒をみている。だが、鈍感なハルは恋人どころか、世話好きのおかんとして扱ってしまう。
実はハルも楓のことが好きだった。しかし、楓が自分のことを好きだとは気づかない。同じく幼馴染の伊織(萩原利久)、美桜(浅川梨奈)を巻き込んで、2人は自分と相手の愚痴をこっそり言っている。ところが、楓がハルの愚痴と新しい恋をしたいというのを聞いた伊織が自分と付き合おうと言い出して…
【感想】
互いに好きなのに鈍感だから気づかない設定って、高校生ぐらいならまだしも社会人になっても続くというのがまずびっくり。しかも、社会人なのにセックスはおろかキスすらしないありさまで、草食系ここに極まれりというか、少女漫画原作だからしょうがないのかな。まあ、社会人主演のこんなピュアなラブコメはあまり見たことがありませんでした。
しかも、すれ違いが続くというのはよくあるパターンだけど、完全な当て馬の伊織との関係がだらだらと続き上、普通だったらクライマックスになっている終了30分前ぐらいにいきなり恋のライバル(岡本夏美)が登場するのだから、とにかく変化球ばかりという感じです。これはこれで癖になりそうでした。
ラブコメのコメディ部分にも力を入れていますが、ちょっと空回りが多い。原作にあるのかしりませんが、高橋監督が40代半ばとあってギャグのシーンが妙におっさんくさい。僕なんかは懐かしく感じたけど若い観客はどう思ったのでしょうかね。知識のないハルが4文字熟語をいたるところで間違えるとか、実写だとちょっと寒かった。脚本の吉田恵里香は「ヒロイン失格」ではうまくギャグを実写に落とし込んでいたのだけど。まあ、ギャグは相性の問題だからほかの人には面白かったのかもしれません。
井上はジャニーズjrで映画初出演。世間では批判はあるけれどジャニーズタレントは若手でも最低限の演技力はあるから、本作のようなラブコメにぴったり。久間田も天然で騒々しいところがラブコメ向きでした。萩原はこの顔ぶれだと完全に実力がとびぬけてますね。ところで、映画そのものと関係ないですが、ジャニーズ騒動の真っ最中のためか映画館はガラガラ。これから先、ジャニーズ映画ってどうなるんでしょうか。
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