作品情報 2023年日本映画 監督:藤井道人 出演:岡田准一、綾野剛、広末涼子 上映時間118分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2023年劇場鑑賞172本
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【ストーリー】
工藤(岡田准一)は暴力団組長の仙葉(柄本明)から賄賂を受け取っている悪徳刑事。母が危篤になったと別居中の妻美沙子(広末涼子)から連絡が入り、深夜、猛スピードで病院に向かっている途中、男(磯村勇斗)を轢き殺してしまう。
酒飲み運転だった工藤は慌てて死体をトランクに隠して病院に。途中、検問にひっかかり、工藤の賄賂を調査しに来た県警監察官の矢崎(綾野剛)と出くわしてしまう。何とかその場はごまかして立ち去ったが、工藤に次から次へとトラブルがふりかかり…
【感想】
原作の韓国映画は未見。でもスピーディー、アクション、ブラックユーモアと3拍子そろったところは韓国映画原作らしい面白さだし、岡田、綾野、広末らスターを使って一気にみさせてしまう藤井監督の演出にも感服しました。
工藤は決して悪いわけではないのですが、周囲に流され暴力団と癒着を切れません。泥臭さが今までの岡田と違った感じ。対する矢崎は県警本部長の娘と結婚したエリート中のエリート。これまた綾野が冷徹なエリートになりきっています。その2人が男の死体をめぐって血みどろの争いになります。
アクション映画での岡田はこれまで圧勝だったのに本作は普通の刑事。数々の難関をとっさの悪知恵と幸運で乗り切るのは次第にはまってきました。窮地に陥った困った表情の顔芸を映画でみせるのも久々ではないでしょうか。矢崎との対決も泥臭いけどリアルっぽいもので、アクションコーディネーターが最近のっている園村健介が手掛けているのも見どころ。綾野の前半はサイコパスな無表情だけど次第に怒り、焦りなどの感情がのってくる変化もうまくできてました。
あれだけ事件が起きているのに、工藤と矢崎以外の警察がぼんくらというのは韓国映画原作ぽい突っ込みどころですけど、まあ、あんな奇想天外なことは思いつかないでしょうしね。時系列をいじって工藤だけでなく矢崎側の裏事情をみせるシナリオも面白い。まさか、磯村があれだけの出番かと思ったら、しっかり過去に活躍してましたし。タイトル通りのラストも、エンディングロール中のオチもなかなかのものでした。
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