作品情報 2023年日本映画 監督:瀬木直貴 出演:中川翼、茅島みずき、加藤雅也 上映時間94分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北ニュータウン 2023年劇場鑑賞185本
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【ストーリー】
未知のウイルスが流行する日本で、治療薬としてカレーが効くとのうわさが流れて店頭からカレーが消えてしまった。母親(田中美里)の作ったカレー大好きな高校生、山本蓮(中川翼)は川辺でスパイスの香りに惹かれて、美少女(茅島みずき)と出会う。数日後、連の幼馴染の葛城沙羅(速瀬愛)の紹介で、美少女が同じ学校の端目莉久と判明する。
莉久の父・洋一(萩原聖人)はスパイスの研究者で、ウイルスの特効薬を研究していたが急死した。彼女は父から極秘にデータを預かっていたのだ。そうは知らない連たちは彼女と一緒に美味しいカレーの研究に邁進していく。
【感想】
コロナ禍を想起させるウイルスの流行ですが、日本の国民食といえるカレーがなくなるというのは面白い発想。舞台が金沢なので「ゴーゴーカレー」がスポンサーになっているほか、COCO壱番でもロケしています。また、劇中のカレーうんちく、特に各家庭のカレーの独自アレンジも面白かったし、映画を見終わったらカレーを食べに行きたくなりました。
普通だったら連と莉久が恋に陥るとか、沙羅を交えた三角関係にするでしょうが、なんと連はゲイ設定。いかにも今風という感じでしたし、恋愛にしなかったことでもう一人のカレー好き美少女美宇(坂巻有紗)も交え、高校生の部活っぽさに友情関係がスムーズにみれました。みんなでカレー作りをするシーンや、家庭のカレーを探訪するシーンはこちらの胃袋もつかまれました。
ただ、単なるカレーうんちくでは物足りないのかと思ったのか、厚生労働大臣(加藤雅也)が洋一のデータを狙っているという設定をつけてしまい焦点がぼけてしまった感が。どうしてもゆるふわなカレーと青春の物語に、低予算ということもあってどうしてもあわないのですよね。これは脚本、演出の工夫でうまく結びつけられたのかもしれないけれど、全体のテンポを削ぐ感じでもったいなかった。
中川、茅島はじめ若手のフレッシュな演技は気持ちいい。ただ、ネット炎上とか、チンピラに絡まれるとかいかにもなエピソードも、もっと本筋のカレーに絡めたら良かったのに、いろいろもったいない作品でした。
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