作品情報 2022年日本映画 監督:前田哲 出演:広瀬すず、大西利空、高良健吾 上映時間123分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎 2023年劇場鑑賞197本
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【ストーリー】
高校生の熊沢直達(大西利空)は学校に近い叔父の歌川茂道(高良健吾)の家に下宿するつもりで引っ越してきた。ところが、茂道は会社をやめて漫画家兼シェアハウスの運営をしており、直達もシェアハウスに住むことになる。
ほかの住人はいつも不機嫌な榊千紗(広瀬すず)、女装の占い師、泉谷颯(戸塚純貴)、世界をフィールドワークのために放浪する大学教授の成瀬賢三(生瀬勝久)と濃いメンツ。榊に淡い恋心を抱く直達だが、実は直達の父(北村有起哉)と榊の間にある因縁があり、そのせいで榊が恋愛をしないと固く心に誓っていることを知り…
【感想】
田島列島の原作マンガは未見。直達親子と因縁のある榊がなんでシェアハウスに住むのかや、泉谷の妹、楓(當真あみ)が直達の同級生だったりと、ちょっと偶然がすぎる気もしますが、その分、全体的に抑えめの演出でリアルっぽさを代わりに出しているのかとも見受けられます。
榊が恋愛をしないと決意する経緯もいかにもお話的ですが、そんな彼女を直達の単純で純粋な心によって変わっていきますし、かといって熱愛にも陥らないという抑制の効いた脚本は好感をもてます。楓が直達のことを好きになるというのもご都合主義っぽいけれど、ジャニーズだししょうがないのかな。
だれも親は選べないわけですし過去を変えることもできません。そのことを引きずって生きていくのは本人にとってマイナスだということは分かるのだけど、結局、引きずっちゃうのが人間なんだな。榊の不器用な生き方をみて本当に思いました。直達だけでなく他のシェアハウスの住人も人間的には温厚で、こういう生活があったらこと彼女の心も癒され前を向こうと思ったのでしょう。実際にこういうシェアハウスがあったら住みたくなります。
また、榊の作る豪快な料理の数々が本当に美味しそうなこと。シェアハウスで彼女だけが料理というのはいささか古い気もしますけれど、ポテトサラダ、牛丼(ポトラッチ)などよくありそうなメニューなのに本当に食べたくなります。直道が生卵をほめてカレーをほめなかったのでむくれるシーンもあるけれど、いやそれだったら僕が食べてあげるよといいたくなります。
広瀬すずは相変わらずうまい。直道とのシーンもそうですが、母親(坂井真紀)と対峙するシーンなんかは、2人の演技合戦に大西が必死に併せようとしているのがよくわかります。そして、その大西のフレッシュさが広瀬だけでなく當真との間にも、高校生だからこそできる感情のゆらぎにリアルさを与えてくれます。落ち着いているけど心に染み入る作品でした。しかし、前田監督最近は公開ラッシュですなあ。
【2023年に見た映画の最新記事】
新型コロナが5類になったのを機に、映画鑑賞を再開しました。
その最初の一本に、この作品を選びました。
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これを機に交流が復活することを願っております。
(仕切り直しで)よろしくお願い致します。
映画再開されて何よりです。
やはり映画は映画館で見てなんぼだと思ってるので、仲間が増えたようで嬉しいです。
トラバ機能がなくなったのは残念ですがまた遊びに来てください