作品情報 2023年日本映画 監督:イ・ジェハン 出演:山下智久、新木優子、夏木マリ 上映時間144分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ品川プリンス 2023年劇場鑑賞247本
ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください

にほんブログ村
【ストーリー】
駆け出しの漫画家泉本真治(山下智久)は、実写化が決まって大喜びしていたところ突然の病気で失明してしまう。同居している祖母の多恵(夏木マリ)は脳梗塞の後遺症で下半身不随の上認知症を患っていたため、施設に入所することになる。
漫画を描けなくなったうえ一人ぼっちの孤独に絶望した彼はマンションの自室のベランダから飛び降り自殺を使用としたが、彼の様子が気になったファンの相田響(新木優子)がその場を発見、命がけで自殺をとめる。だが、響は生まれつき聴覚障害者だった。2人はともに生きていこうと誓うのだが…
【感想】
なんか、完全に当て馬ポジションのアシスタント中村沙織(山本舞香)とか、児童養護施設出身の響の幼馴染で、今は大会社の社長となっている植村大輔(高杉真宙)とか、彼の秘書で大輔と響をくっつけようとして奇想天外な手をうってくる遠山(山口沙也加)とかよくわからない行動をとる脇役がうじゃうじゃでてきており、1クールのドラマならともかく、2時間半ではとても消化しきれませんでした。
また、登場人物の行動もまったくいきあたりばったり。そもそも響は、真治のSNSの更新が途切れたことから彼が心配になるところまではいいのですけれど、過去の投稿から自宅を割り出すという特定班ぶり。しかもいきなり自宅におしかけ、勝手に家の中にはいるのです。これが美人だからゆるされるけれど、男女逆にして女性の自宅におっさんのファンが家を特定するなら、いくら心配だといっても犯罪でしょう。
また、真治は金儲けのことばかり考える編集者(菅原大吉)から漫画の主人公がいきなり難病になるよう指示され反発します。にもかかわらず、この直後に真治の難病が発覚するのだから、脚本も手掛けているイ・ジェハンの頭の中をのぞいてみたくなります。「私の頭の中の消しゴム」など韓流恋愛映画を代表する監督ですが、さすがにここまで堂々と泣かせる恋愛映画のためには、細かいところは無視して突き進まれても、という感じ。
また、韓国人監督が日本人俳優を演出するのは大変なのかもしれませんが、脇役の演技がみんな大仰。いかにも大声で不審な芝居をしていますとしか思えませんでした。山下は役柄上、不機嫌そうな顔をずっとしていればいいし、夏木、山口といった濃い芝居の持ち主はしょうがないとして、高杉、山本といった若手はああいう芝居をやらされてかわいそうにすらみられました。
それでも、韓流の強引さが好きだったら楽しめるのでは。僕も内心で突っ込みつつ最後まで飽きずに見られました。また、エンドロールでクランクアップの様子をいれるのはすごく良かった。新木の人柄の良さが伝わってくるようでした。
【2023年に見た映画の最新記事】