作品情報 2019年アメリカ映画ドキュメンタリー 監督:タラ・ウッド 出演:サミュエル・L・ジャクソン、ティム・ロス、ゾーイ・ベル 上映時間101分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:新宿シネマカリテ 2023年劇場鑑賞288本
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【ストーリー】
1991年、「レザボア・ドッグス」で監督、脚本、出演と強烈なデビューを飾ったタランティーノ。2作目の「パルプ・フィクション」でカンヌのパルムドールを受賞。強烈なアクションと女性活躍、不正義への怒りなどの作風で世界中にファンをもっています。
映画では「レザボア・ドックス」から「ヘイトフルエイト」までの監督作を紹介してます(ワンス・アポン・ア・ハリウッドは本作制作時にはまだ未公開)。それぞれ出演者やプロデューサーが撮影中の秘話やタランティーノの人となりを話していきます。「キル・ビル」のルーシー・リューが、ユマ・サーマンとヴィヴィカ・A・フォックスのアクションが史上最高だったと語ったり、「イングロリアス・バスターズ」のダイアン・クルーガーが、本当にクエンティンに殺されるかと思ったと言うなど、作品のファンなら食いつくこと間違いないでしょう。
無名の俳優からスターまでがタランティーノ作品への出演を望み、実際に作品で化けていくということが起きています。「パルプ・フィクション」のジョン・トラボルタが演じた役が最初はマイケル・マドセンにオファーがいっていたなど、僕も食いつくトリビアが随所に。さらに、ファンには知られているのかもしれませんが、タランティーノ作品はすべてが同じ世界観で、例えば西部劇の「ヘイトフルエイト」の登場人物の子孫が、第2次大戦を描いた「イングロリアス・バスターズ」で登場するなど、あちこちがつながっているそう。未見の作品もあるし、昔みた「レザボア・ドックス」などはほとんど忘れてるし、もう一度みたいかな。
また、ユマ・サーマンの撮影中の大けがや、セクハラで逮捕されたハーベイ・ワインスタインとの関係についてなおの不祥事も少し触れています。後者についてはタランティーノと蜜月関係があっただけに、取り上げざるを得なかったのでしょうけど、ちょっと奥歯に物がはさまったような感じでした。
惜しいのは本人のインタビューはもとより、家族や映画業界以外の知人友人が登場しなかったこと。タランティーノが猛烈な映画オタクだということは知られていますが、なぜそうなったのかを含めた彼の生い立ちが全然でていません。また、インタビューも俳優がメインで、タランティーノは長年スタッフを変えないことでも知られていますが、撮影、録音、照明といった人たちの証言も聞きたかった。ともあれ、タランティーノファンには必見のドキュメンタリーといえましょう。
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