2023年09月30日

ミステリと言う勿かれ

 人気テレビドラマの劇場版で豪華キャストを堪能できました。ただ、動機はまだしもトリックがちょっと今一つでした。

 作品情報 2023年日本映画 監督:松山博昭 出演:菅田将暉、原菜乃華、柴咲コウ 上映時間128分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北ニュータウン  2023年劇場鑑賞327本



 【ストーリー】
 天才的な推理能力がある天然パーマの大学生、久能整(菅田将暉)は広島で女子高生の狩集汐路(原菜乃華)に半ば強引に依頼を持ちかけられる。狩集一族の当主幸長(石橋蓮司)が亡くなり、莫大な遺産をめぐって命がけの相続争いが始まるというのだ。幸長は謎を解いた人物を相続人と指定しており、謎解きとボディーガードを頼むというのだ。

 汐路の父・弥(滝藤賢一)たち4人きょうだいもかつて、不審な事故死をとげていた。汐路は3人のいとこ(柴咲コウ、萩原利久、町田啓太)と遺産争いを始める。しかし、汐路をはじめ4人の相続人候補者たちは次々と命を狙われ…

 【感想】
 松嶋菜々子、鈴木保奈美、松坂慶子、松下洸平、春風亭昇太などとにかく豪華な出演者たちがちょい役も含めてずらり。逆に言うと誰が犯人でもおかしくないキャスティングでした。キャスティングと役柄から2人に犯人を絞り込みましたが、1人は当たり、もう1人は外れてしまった(笑)。なお、エンディングロールのあと、ドラマ版のレギュラーの伊藤紗莉らも登場します。

 ただ、一連の事件の動機と特にカギとなる弥の事件のトリックがかなり強引。動機はまだ漫画原作だしこういうこともありかなと納得できなくもないのですが、トリックは普通に考えてありえず、ミステリーなのにこれはちょっと、とテンションが下がってしまいました。エピローグで感動させようというシーンもちょっと長く、原作にあるかもしれないけれど映画はそこまで映さなくてもといったところ。

 それでも久能役の菅田将暉の長セリフは聞いていて楽しく、相手役の汐路の冷ややかな突っ込みとあわせて、最後まで飽きません。屁理屈だけでなく豆知識も入っていて、聞いていて感心してしまいました。それもあって2時間超の上映時間も最後まで退屈せずにすみました。

 また、事件がいつどんなふうに起きるかわくわくしながら見られるので、トリックを除けばテンポよく話が進むのが爽快です。King Gnuの音楽もあっているし、広島ロケも効果的で、映画らしい華やかさを満喫でき、ドラマの劇場版としては成功の部類でしょう。
posted by 映画好きパパ at 06:35 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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