作品情報 2022年フィンランド映画 監督:ヤルマリ・ヘランダー 出演:ヨルマ・トンミラ、アクセル・ヘニー、ミモサ・ヴィッラモ 上映時間91分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ日比谷 2023年劇場鑑賞380本
【ストーリー】
1944年、ソ連と和平を結んだフィンランドは、ラップランドに展開するナチスドイツを追放した。ナチスは焦土作戦で応じ、多くのフィンランド人が犠牲になった。ラップランドの荒野で一人金探しをしている老人アアタミ・コルピ(ヨルマ・トンミラ)は金を見つけた帰り、ブルーノ中尉(アクセル・ヘニー)率いるナチスの小隊と遭遇。金を奪おうとするナチスに襲われる。
手にはツルハシ1本しかないが、実はコルピは不死身と呼ばれたフィンランド軍特殊部隊の伝説の戦士で、ソ連軍との戦いでも数々の武勲を立てていた。ナチスとの血まみれの死闘が始まる。
【感想】
ばかにしていたおっさんが実は凄腕の殺し屋だったというのはよくあるパターンですが、第二次大戦ものでは珍しいかな。まあ、フィンランドは史実でも信じられないような凄腕の兵士がいるので、コルピのような存在がいても不思議ではありません。
ナチスは悪逆非道の数々で、村を焼き払って村人を虐殺、生き残ったアイノ(ミモサ・ヴィッラモ)ら女性を慰み者にして連れまわしてます。ここまで悪に徹底していると、コルピに文字通りばらばらにされてもスカッとします。
コルピは地雷を踏んで血みどろになることもあるけど、普通だったら死んでるような目にあっても生き残るのはヒーローだからか。ナチスが機関銃が乱射しても全然あたりませんし。もっとも見た目は偏屈爺さんというのも珍しく、ハリウッドではリーアム・ニーソンとかクリント・イーストウッドとかいかにもイケメンの爺さんですからね。そんなコルピのドロドロの戦いは観ていてあきません。ラップランドの荒涼とした風景が死体の山によく似合う。
さらに、終盤はアイノたちにも銃を渡して、ナチス退治を一緒にします。ここも今風かもしれないけれど、本当にスカッとしました。マカロニウェスタンのような章立てているのも渋くて素敵。エンディングロールみるとフィンランド語版があるみたいですが、日本で上映されているのは英語版だったのがちょっと残念でしたかね。
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