2023年11月21日

TOKYO、I LOVE YOU

 久々に突っ込みどころしかない作品を観ました。プロデューサーとか疑問にもたなかったのでしょうか。単館系ならともかく、シネコンで上映されているのがちょっと驚きです。

 作品情報 2023年日本映画 監督:中島央 出演:山下幸輝、松村龍之介、羽谷勝太 上映時間120分 評価:★(五段階) 観賞場所:109シネマズ川崎  2023年劇場鑑賞399本



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 【ストーリー】
 東京を舞台に、東京タワー編、新宿編、お台場編の3本のオムニバス。
 VRに夢中なフリーターのケン(草野航大)のもとに幼馴染のミミ(加藤ナナ)が訪れ、現実を生きるように忠告する。しかし、怒ったケンはますますVRの世界に没入していく(東京タワー編)。

 ジョージ(オギー・ジョーンズ)はキッチンカーで各地を回る腕のいいコック。映画監督志望の娘カレン(小山璃奈)とは幼いころは仲良しだったのに、成長すると会う機会もなくなり(新宿編)。

 ニューヨークでのデビューが決まったダンサーのリヒト(山下幸輝)は一時帰国した際、親友のシモン(松村龍之介)が難病で余命3カ月としる。助かるには保険適用外の高度治療を受けるしかなかったが、600万円もの大金がかかる。リヒトは仲間たちと必死に資金を集めようと奮闘し…(お台場編)

 【感想】
都市をテーマにした作品は時折あり、ポン・ジュノ、レオス・カラックスら世界的な映画監督によるオムニバス「TOKYO!」というのもありました。本作はオムニバスなのに中島監督一人が担当しており、作風の違いを楽しむことがありません。また、お台場編にそれまでの2本のキャストの一部が登場しますが、あまり有機的なつながりになっていない。そもそも、東京タワーがキーとなる「東京タワー編」をのぞけば、大阪でも福岡でもどこが舞台でもいい話。特に「新宿編」は幼い娘と触れ合ったどっかの山間部や、映画業界で働くようになったカレンの作業スタジオのほうがよほどメインで、どこに新宿がでているかわからないほど。MV風の東京のカットをつないだ描写は工夫をこらしていたのだけど、それこそ渋谷、浅草など各地がでており、ストーリーを3カ所に絞った意味が薄れてきます。

 また、中島監督は高校中退してアメリカの大学で映画を学んでいるのですが、その割にはジェンダー感が一昔前でとまっているよう。ケンはミミにDVといっていいような行為をするのに、理由もわからずミミはケンに惚れていてそれでも許すとか、ジョージとカレンの親子関係もさんざん既視感がある切り口になっています。

 さらに、各話の登場人物もねじが外れた感じ。3話のメンバーにいたっては、カネを集めることをなめているのかとしか思えません。集中力が散漫になっていたからこちらが気づかなかったのかもしれないけど、3人でバンドを組んで路上ライブをして300万円を集めなければならないのに、100万円でOKになっていたのでは。

 無名の俳優が多く、著名な俳優はお台場編でシモンの母親役に田中美里が起用されていたぐらいですが、それにしても定型の脚本にあったかたちの定型の演技が多い。メインキャラクターのなかで唯一おっさんだったジョージは役柄もあってうまくはまっていましたが、あとはビジュアル重視で楽しむ感じになっちゃいました。繰り返しになりますが、シネコンで上映されるインディーズ映画はある程度の水準になっているとこちらも期待するわけで、映画業界でどういう力学が働いたのか、そちらのほうが面白そうでした。

posted by 映画好きパパ at 06:07 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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