2023年11月22日

デシベル

 騒音が一定以上になると爆発するというアイデアは面白いけど、韓国映画でありがちな軍上層部の腐敗とミックスしたので、後半になるとデシベルのアイデアはどっか言ってしまいました。もう少し整理がほしいところ。

 作品情報 2021年韓国映画 監督:ファン・イノ 出演:キム・レウォン、イ・ジョンソク、チョン・サンフン 上映時間110分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ木場  2023年劇場鑑賞400本



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 【ストーリー】
 韓国の潜水艦ハルラが沈没し、救出されたのは副長のカン・ドヨン(キム・レウォン)ら11人にしかおらず、大半の乗員が犠牲になった。


 1年後、生き残りの乗組員の自宅で爆弾が爆発。同じころカンのスマホに謎の男から、サッカー場に爆弾を仕掛けて騒音が一定以上になると爆発すると犯行予告の電話があった。スマホは犯人に乗っ取られ、警察に通報することもできない。同じころ、海軍の爆発物処理班に勤務する、カンの妻ユジュン(イ・サンヒ)は公園に爆弾が仕掛けられとの通報があり出動する。それがテロリストの罠だと知らずに…

 【感想】
 前半はダイハード3のように釜山の町中を犯人の指示で右往左往するカンが犯行を止められるかという緊迫したサスペンスになっています。サッカー場では日本と韓国のチームの試合が行われて超満員。ゴールを決めたらスタンドがどよめくために、ゴールを阻止するという奇想天外なアイデアも感心しました。たまたまスタンドで犯人からカンにかかってきた電話を横で聞いてしまった記者のオ・デオ(チョン・サンフン)が巻き込まれがたの相棒になるというのも面白かった。

 しかし、中盤からハルラ沈没の陰に軍幹部の陰謀があり、それを廻った復讐劇ということがわかってくると、潜水艦映画とテロアクションのどっちつかずになります。音響型爆弾を使ったというのは潜水艦と関係あるのかと思いきや、あまりそうした意味はありませんでした。さらに、犯人をめぐっては普通の格闘とかアクションになってしまい、音響爆弾からはなれたところにいってしまいます。

 また、犯人はユジュンやカン夫妻の幼い娘のソリョン(シン・ユンジュ)を人質にとって時限爆弾を解除しなければならないなど話を盛りすぎ。バクは時間に間に合うために市内を激走するカーアクションを含めてサービス精神旺盛ですが、とっちらかってしまいました。オ・デオの存在も後半、どんどん薄くなるし。
 
 さらに過去、潜水艦で何が起きたかの謎解きもあります。潜水艦の乗組員同士の熱い友情、酸素がなくなりかけた艦内でのサバイバルなど見応えはあるのですけど、はっきり言ってこれだけで1本の作品を作ったほうがよかったのでは。爆破パートとどっちつかずになってしまいました。結果として悪くはないのだけど、なんかもったいないという作品になっています。
posted by 映画好きパパ at 06:04 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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