2023年12月08日

花腐し

 昭和のオジサン臭ぷんぷんで、エロシーンの多さも含めてゴールデン街の評論家あたりには受けがいいのでしょう。でも、いかにもな邦画っぽさが鼻について、一番合わないタイプの作品でした。


 作品情報 2023年日本映画 監督:荒井晴彦 出演:綾野剛、柄本佑、さとうほなみ 上映時間137分 評価:★(五段階) 観賞場所:新宿武蔵野館  2023年劇場鑑賞424本



ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村

 【ストーリー】
 2012年、ピンク女優の桐岡祥子(さとうほなみ)と監督の桑山(吉岡睦雄)が心中した。祥子と同棲していた監督仲間の栩谷修一(綾野剛)は通夜に向かうが追い返されてしまう。


 業界が苦境のなか、家賃を滞納していた修一は大家の金(マキタスポーツ)から、地上げの手伝いを頼まれる。古いマンションにたった一人で居座る伊関貴久(柄本佑)という脚本か崩れを追い出しにかかったが、なぜか意気投合して飲むことに。やがて、二人とも祥子と付き合っていたことがわかり…


 【感想】
 現在シーンがモノクロ、過去の祥子との思い出シーンはカラーという作りです。ピンク映画の苦境やゴールデン街での映画関係者のたむろぶり、酒、タバコ、喧嘩などは、映画監督役に実際の映画監督の今関あきよしを起用するなどリアルなものなんでしょう。映画関係者の傷のなめあいみたいな感じですが、部外者の僕からするとひいてしまいます。


 浮気した女を殴る男が正しいとか(荒井晴彦が脚本を書いたWの悲劇の名セリフ、『顔はやめて私は女優よ』というセリフつき)、とか意気投合した男が町中で立小便をするとか、山口百恵のカラオケを延々流すとか、いかにも昭和のオジサン的なシーンが満載。いつ制作された作品をみているのだろうと、集中力が切れました。

そして、監督が意図的にエロシーンを多用しているのですけど、喘ぎ声がうるさいし、ピンク映画オマージュということなんでしょうけど、観ていて気持ち悪くなるような撮り方で、正直、スプラッタ―映画よりもはるかに目を背けていました。これもまた昭和のおじさん臭さ。

 さとうの脱ぎっぷりが相変わらずすごいのですけど、これも役柄上きれいとか、美しいというよりも、もうおなか一杯という感じ。柄本は荒井監督の前作「火口の女」でもひたすらやる役をやっていて、こういう役がたくさん回ってくるのも人徳なのかと妙に感心しました。綾野は綾野でしたね。 
posted by 映画好きパパ at 19:00 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。