作品情報 2023年アメリカ映画 監督: デヴィッド・ゴードン・グリーン 出演:レスリー・オドム・Jr、リディア・ジュエット、オリヴィア・オニール 上映時間111分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズグランベリーパーク 2023年劇場鑑賞429本
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【ストーリー】
カメラマンのビクター(レスリー・オドム・Jr)は妊娠中の妻ソレーヌ(トレイシー・グレイヴス)とハイチ旅行中、大地震に巻き込まれソレーヌは亡くなり、娘のアンジェラ(リディア・ジュエット)が忘れ形見として残された。
それから13年後、アンジェラと同級生のキャサリン(オリヴィア・オニール)が森で行方不明になる。ビクターらが必死で探す中、3日後に発見されるが2人にその間の記憶がなかった。やがて不気味な現象が次々と起き、ビクターの隣人で元修道女の看護師、アン(アン・ダウド)は悪魔がついているのではと疑い、50年前に娘が悪魔に取りつかれた女優のクリス(エレン・バースティン)のことをビクターに伝える。
【感想】
3部作の第一部ということですが、なんとも言えない終わり方。賛否両論分かれているのも理解できます。また、黒人が主人公で、主人公ならではの強さを持っているのも最近のハリウッド映画らしく味気ない。ビクター親子も日本人の感覚からすればかなり自己中ですし。怖さという点でも今一つで、正直、一番驚いたのは悪魔とはあまり関係のない、蛇がいきなりでてきたシーンだったりします(蛇は悪魔の象徴かもしれませんが)。
ただ、カソリックだけでなくプロテスタントや南米の祈祷師など、悪魔と闘うためにオールスターであたるというのはワクワクしました。そもそも、カソリックのエクソシストがラッセル・クロウのような豪傑だったら良かったのですが、本作のマドックス神父(E.J.ボニーラ)がいかにも頼りない感じで、カソリックだけではかなわないと思わせますし。
また、多様性の時代を反映してか、世界中の宗教に悪魔がでてくると強引にプロテスタントなど他の宗教も悪魔祓いに参加させる理屈もにやにやしながら見てました。もっとも仏教はでてこなかったので、せっかくだったら僧侶や神官も登場させてほしかったのですが。
悪魔自体がキリスト教的発想なので、日本人からすれば悪魔はそれほど怖くないのかもしれません。大物悪魔のくせに、庶民の2人の少女に取りつくというのも謎ですし。悪魔が取りつくのは亡き母に会いたいという少女の気持ちを踏みにじったのをはじめ、悪魔が登場人物たちの弱みにつけこもうとするのはゾクゾクする展開でした。
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