2023年12月30日

Good Luck My Road

 野球どアホウ未亡人で妹役の井筒しまがヒロインということで観に行きました。なんかいろいろぶっ飛んだ怪作で、ツッコミどころも多数。東京パートと奈良パートの落差が激しく宗教ぽかったかも。


 作品情報 2023年日本映画 監督:中村英児 出演:安藤勇雅、井筒しま、登峯一 上映時間115分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:池袋シネマロサ  2023年劇場鑑賞458本




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 【ストーリー】
 フリーターの蒼真(安藤勇雅)はバイト先のカフェのチラシを配っていた際、初音(井筒しま)という若い女性に一目ぼれする。地方にある実家の料亭を継ぐのを面倒臭がった蒼真は、東京で夢も希望もなく自堕落な生活を送っていた。料亭の当主となった兄の朝翼(武居翼)と、蒼真をかわいがった職人五条(登峯一)が説得に来るが、喧嘩別れに終わる。


 バイト先の店長(春風亭きいち)と喧嘩してクビになった蒼真をみて、初音は奈良・吉野に一緒に旅行するよう誘う。吉野には運命的な秘密が隠されており、不思議な体験をすることになる。


 【ストーリー】
 冒頭、薩摩琵琶と琴を演奏する和服の男女(本間貴士、多田彩子)が登場し、激しい演奏の中で初音が海に飛び込み絶叫するという、まったく理解不能なシーンから始まり、たちまち引き込まれました。ところが、その後の東京の蒼真のシーンが今一つ。


 確かに蒼真は自堕落な生活かもしれませんが、別に悪事を働いているわけではありません。むしろ、店長のほうがパワハラ気味で「お前は道理を知らない」なんて説教してくるけど、いや、店長のほうがあきらかに悪いじゃんと突っ込みたくなります。中村監督がこだわっているのか、朝翼も「道理を知らない」と説教してくるのですが、道理ってなにかの一切説明がないため、宗教の教義みたいに思えてくるのでした。


 一方、吉野に飛んだ二人は不思議な体験をします。地元の観光協会や自治体が全面協力してくれ、ドローンを使った深山幽谷の撮影や女人禁制の巨大な門など、みたことのない日本の古来からある自然の雄大さがスクリーンに広がり、こちらも厳かな気分になってしまいます。これもまた宗教っぽい畏怖です。


 さらに蒼真は一人山に入っていくのですが、前に進めというのも宗教っぽい。正直、奈良の景色は素晴らしかったのですが、ストーリー全体に広がる宗教っぽさはあいませんでした。必死に前を向いて歩き(走り)続けるだけが人生じゃないだろうにと思ってしまいます。一方、初音の運命的な秘密は、途中からヒントがだされているとはいえ、今の日本映画でこういう展開があるというのも結構驚きました。


 一方、井筒の演技は冒頭の絶叫、そしてその後に落ち着いた上品な女性とのギャップが激しく、彼女の魅力にひきつけられていきました。一方、安藤も自堕落なフリーターの役で金髪に染めているのはわかりやすいメイクですが、劇を引っ張る主役としての存在感は十分あり、この2人の演技合戦は魅力的。レイトショーだったので舞台挨拶まで聞いたら終電を逃してしまいましたw 
posted by 映画好きパパ at 20:00 | Comment(0) | 2023年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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