2024年01月08日

父は憶えている

 今年初鑑賞は日本では珍しいキルギスの映画。文化や風習の違いに見とれていましたが、それ以上の深みはよくわかりませんでした。コンテクストが違うと深いところまでの理解は難しい。


 作品情報 2024年キルギス、日本、オランダ、フランス映画 監督:アクタン・アリム・クバト 出演:アクタン・アリム・クバト、ミルラン・アブディカリコフ、タアライカン・アバゾバ 上映時間105分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい  2024年劇場鑑賞1本




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 【ストーリー】
 キルギスの田舎の村に、ロシアに出稼ぎにいったきりで23年間行方不明だったザールク(アクタン・アリム・クバト)が、息子のクバト(ミルラン・アブディカリコフ)に連れられて戻ってきた。


 だが、ザールクは事故で記憶を失い、まともにしゃべることもできなかった。一方、ザールクの不在中に妻のウムスナイ(タアライカン・アバゾ)は夫が死んだと思い再婚していた。静かな村にザールクの帰還が波紋を広げていく。


 【感想】
 キルギスについての知識はないのだけど、冒頭、豊かな自然が出てくるのでそういう場所かと思いきや、映画の中ではちょっとおかしくなったザールクが村中に散らかっているゴミを片づけるシーンが何度も出てきます。スマホや高級外車もでてきますけど、何百年も同じような暮らしをしていた村が急速に近代化する弊害のようなものがでています。


 また、村にあるイスラム教のモスクでは、導師がウムスナイの夫で町の有力者から賄賂をもらった場面もありました。イスラム教の映画にしてはずいぶん踏み込んだ内容だなと思ったけど、ザールクたちのエピソードとはうまく結びついていないような。


 そして、ザールクとウムスナイの愛についても、ザールクがしゃべれないこともあって、ずいぶん紋切り型にみえました。かつての思い出の写真がでてきますし、再婚相手ともうまくいっていない様子も描かれていますけど、今一つしっくりこなかった。


 キルギスの文化に詳しければ、このへんも理解できたのかもしれません。家族や伝統の絆というのをじっくり描いている秀作なだけに、自分の手の届かない感じは歯がゆかったかも。BGMの代わりに宴会で唄うシーンや食べ物は素敵でした。


posted by 映画好きパパ at 06:36 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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