2024年01月14日

サンクスギビング

 ホラーのベテラン、イーライ・ロス監督の新作。押さえるところは押さえていて面白いのだけれど、テリファーとか哭悲とか最近の作品を観ちゃうと、どうしても惨殺シーンが大人しめかつ特殊メイク丸出しに見えてしまいます。グロいよりも笑えて面白い作品でした。


 作品情報 2023年アメリカ映画 監督:イーライ・ロス 出演:アディソン・レイ、パトリック・デンプシー、ジーナ・ガーション 上映時間106分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ港北  2024年劇場鑑賞9本




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 【ストーリー】
 アメリカの故郷と言われるマサチューセッツ州プリマス。サンクスギビングデー(感謝祭)の日、大型スーパーでは大勢の客が開店をまっていた。ところが店のオーナー、ライト(リック・ホフマン)の娘ジェシカ(ネル・ヴェルラック)がオープン前に友人たちとこっそり店に入って買い物をしているのを見つけた群衆が激怒。スーパーを襲撃して死傷者が出てしまう。


 1年後、サンクスギビングデーが近づく中、町で当時の暴動の関係者が次々と殺されていく。ニューロン保安官(パトリック・デンプシー)は次がジェシカたちが狙われるとかんがえて、警備をつけるのだが…


 【感想】
 アメリカの田舎町を舞台にしたホラーにしては珍しく、実際の街を舞台にしています。僕はそれほど詳しくないのだけど、アメリカの観客だったらあのプリマスが、という雰囲気になるのでしょう。清教徒を記念したパレードとかアメリカ人じゃないとピンとこないでしょうし。また、本作はクエンティン・タランティーノ監督とロバート・ロドリゲス監督による「グラインドハウス」(2007年)内で上映されたフェイク動画を長編にしたもの。もっとも予告編ではティム・ロビンスがでていましたが本編には登場していません。


 連続殺人犯にティーンのグループらが狙われ、保安官をはじめ警察の無能で犠牲者が続出というよくあるテンプレ。ただ、冒頭のスーパーでの暴動シーンがいかにもアメリカの今を象徴しているようで、いっきにひきつけられたので物語の弱さはそれほど感じませんでした。ワッフルメーカーってそんなにほしいのか。また、さっさと退場するだろうと思った人よりも先に、なんでこの人がと思う人が犠牲になったり、微妙に定番を崩しているのもいい。また、ジェシカの彼氏候補が二人いて取り合いするという、これまたホラーのヒロインらしからぬ立ち位置も定番を崩していました。


 犯人は早々に見当がつきますが、中盤の大騒動のときにどうみてもアリバイが成立してしまうのですよね。他に犯人がいるのかと思いきやそうでもなかったのは不思議。まあ、もともとグラインドハウス自体がB級映画の祭典でしたし、続編も決定しているそうだから、そちらで謎解きがあるのかな。


 ティーングループのうち友人のギャビ―役のアディソン・レイはTikTokのスターだそうで、公式サイトでもクレジットがネル・ヴェルラックより上なのは笑えました。また、パトリック・デンプシーは久々の出番ですが、ジーナ・ガーションがかなり脇役でしかも…というのも笑いどころか。


 遺体を晩さん会のディナーにしようとか猟奇的なシーンがありますが、惨殺シーンはフェイク動画よりおとなしめ。せめてチアガールを真っ二つにしていればよかったのにと不穏な感想を思いつつ、続編にも期待しています。
posted by 映画好きパパ at 19:00 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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