作品情報 2023年日本映画 監督:磯谷渚 出演:河野知美、峰平朔良、廣田朋菜 上映時間74分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:新宿シネマカリテ 2024年劇場鑑賞12本
ブログ村のランキングです。よかったらポチッと押してください
にほんブログ村
【ストーリー】
美大生の真琴(峰平朔良)は幼いころに絵を習った衣良(河野知美)をずっと思い続けていた。絵を厳しく指導した衣良は、ある日自分の指を切って血を真琴に吸わせるとともに、自分も衣良の血を吸った。しかし、ある日別の児童の血を吸ったのがばれて絵画教室はつぶれ、衣良も行方不明となっていた。
美大で親友の亜紀(北沢響)から小さな展覧会に誘われた真琴は、そこでかつて衣良が自分を描いた作品を発見する。マネージャーの玲子(廣田朋菜)に衣良と合わせてほしいと懇願した真琴は、とうとう彼女と再会できる。だが、それは彼女の恐ろしい秘密と悲劇の始まりだった。
【感想】
基本的に女性同士の愛憎劇となっています。吸血鬼チックなヒロインである衣良に、本人を含めて狂わされた女たち。彼女はいったいなぜ、どんな存在なのかミステリアスなゆえに、女性たちは自分だけのものにしたかったのでしょう。特に真琴は初恋が年上の女性かつミステリアスな存在だけに、もう他人に関心を向けることはないでしょうね。
全体的に暗いイメージで、会話劇っぽいところも多いがゆえに俗世離れしており独特の雰囲気に観ているこちらも身をゆだねることができます。一方、二人の関係は描かれているけれど、真琴の家族関係といった背景はすっぽり抜けており、それがリアル感をなくして余計にゴシックホラーじみた空気となっていて心地が良い。
俳優も主演の河野の年上っぽく強くて怖い女性とともに、一見美人な峰平が初恋に狂っていくところも美しくとっています。これは女性監督ならではかも。峰平は大友花恋に似ていて、長い黒髪美人なのに突き詰めすぎる性格と見開いた目の美しさに、男としてはこちらのほうに狂ってしまいそう。玲子、亜紀も狂わされた2人でシスターフッド映画としても魅力です。
そんななか、男性陣では唯一大きな役にカトウシンスケが起用されており、情けないけれどやはり衣良に狂わされた役を好演。ただ、同じ狂っていても強く、美しい女性たちと違ってとにかく情けないので、これも女性監督の視点かなと思いました。
【2024年に見た映画の最新記事】

