作品情報 日本映画 監督:小谷忠典(夜のスカート)、高橋栄一(サッドカラー)、ギネス・ライダー(RIVER) 出演:小沢まゆ(3本) 木村知貴(夜のスカート) 野田英治(サッドカラー)、浅野和之(RIVER) 上映時間37分、24分、18分 評価:★★★★(夜のスカート)、★★★(サッドカラー)、★★(RIVER)(五段階) 観賞場所:シネマ・ジャック&ベティ 2024年劇場鑑賞30〜32本
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【ストーリー】
長年介護した母の最期を看取れなかったことを後悔している美容師の実佳(小沢まゆ)。偶然、客として訪れた秋生(木村知貴)は小学校の同級生で30年ぶりの再会だった。その晩、強盗にあった実佳は秋生に助けを求めるが、駆けつけた彼はスカートを履いていて…(夜のスカート)
悲しいという感情がなくなる奇病が発症している世界。感染者は強制隔離されていた。ミヤ(小沢まゆ)も感染していると診断され、夫(野田英治)は何とか悲しい感情を思い出させようとするのだが(サッドカラー)
運転手が事故を起こした車に乗っていた男(浅野和之)は、自分の責任ではないが遺族(小沢まゆ)に謝罪するか困惑する。そんな夫に妻(坂井真紀)は…(RIVER)
【感想】
自分も介護していた親を亡くした経験があるだけに、実佳の喪失感と後悔がストレートに響いて、苦しいほどでした。さらに秋生がスカートを履いている理由は、最初は女装か性同一性障害かと思ったら、幼い娘(新井葵来)との悲しい約束があり、これまた娘を持つ父親としてはどストライク。悲しい過去を持つ実佳と秋生が新しい道へ踏み出そうとする予感をさせるなど、暖かい視点が心地よい。小沢と木村の息もぴったりで、短編では物足りない充実した内容でした。(夜のスカート)
世にも奇妙な物語の一編みたいですが、小沢が舞台挨拶で語っていたように制作当時の新型コロナ禍をモチーフにした時代性もある作品。悲しみがあるかないかの検査はインフルエンザの鼻に突っ込む検査のように、涙をリトマス試験紙ですくいます。また、検査前も感染していたかもしれないのに、なぜ隔離されるのかとミヤが嘆くシーンはコロナのときにもあったでしょう。ただ、ラストがあまりにも狙いすぎている気がしました。短編だからしかたがないのか(サッドカラー)
浅野、酒井というメジャーな俳優が出演しているのにもかかわらずお蔵入り。独特の暗く抑えた雰囲気はよいのだけど、やはり時間が短すぎて何を伝えたいのかよくわかりませんでした。
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