作品情報 2022年韓国映画 監督:チョン・ウソン 出演:チョン・ウソン、キム・ナムギル、リュ・ジアン 上映時間98分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2024年劇場鑑賞47本
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【ストーリー】
組織のために殺人を犯し、10年の服役を終えて出所したスヒョク(チョン・ウソン)。出所後、足を洗って平凡に生きようと思っていた彼だが、スヒョクのお陰で組織のトップになったウングク(パク・ソンウン)と、スヒョクの代わりにナンバー2になったソンジュン(キム・ジュナン)は煙たがる。
服役中にかつて恋人だったミンソ(イ・エリヤ)が自分の娘インビ(リュ・ジアン)を出産したと知り驚くスヒョク。しかし、ミンソは彼が完全に足を洗うまで、娘に父親がだれかは言わないという。そこへソンジュンに依頼された殺し屋のウジン(キム・ナムギル)とチナ(パク・ユナ)が襲いかかる。スヒョクはウジンを捕らえるものの、チナがインビをさらってしまい…
【感想】
服役中に娘が産まれたとか、真面目に生きようとしているのに悪辣な組織が許そうとしないとか、自分のことを父親だと知らない娘を守るために命がけで戦うとか、どこかで観たことあるようなプロットです。それだけにアクションと結末がどうなるかが気になりながら観ていました。
まずアクションですが、冒頭のスヒョクの殺人シーンが、停電させたカジノで襲うという、観客からするとよくわからないうちに進み、あれ?と思いましたが、その後は結構、面白かった。若くてチンピラにしか見えないミンソは、依頼主であるソンジュンからの電話にも犬の鳴き真似をしてからかうし、チナは爆弾狂。カーチェイスもチナが投げつける爆弾をスヒョクが次々とよけていくというユニークなもの。クライマックスでのピンチは、日本の某アクションドラマでも似たようなシーンがあったとはいえ、体を張っているのはみごとでうs。
しかし、ストーリーが今一つ。まず、平凡に暮らしたいためか、こちらとしてはスヒョクが組織を壊滅させるような展開にしてほしかった。スヒョクは自分に降りかかった火の粉を払うだけ、後半は娘の行方を探すのに必死で、韓国映画お得意のバッタバッタと悪者をやっつけるカタルシスが乏しかったのです。まあ、予告編でやっていたマ・ドンソクの新作をみればいいだけかもしれませんけど。
クライマックスの対決も、ちょっとしょぼくてこれで良いのかという感じ。シリアスさを出したかったのかもしれませんが、僕の好みにあいませんでした。サイコパスな殺し屋カップルや無口で鼻歌しかやらない殺し屋のあんま(ムン・ソンファン)、長髪にしていつもの嫌味なインテリ悪役でなくて完全に肉体派の悪役になっていたパク・ソンウンなど魅力的な悪役がそろっていただけにもったいなかった。
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