作品情報 2024年日本映画 監督:光岡麦 出演:劇団ひとり、剛力彩芽、高橋克典 上映時間103分 評価:★★(五段階) 観賞場所:新宿バルト9 2024年劇場鑑賞61本
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【ストーリー】
奇怪な伝説やわらべ歌が残る鬼灯村。祭りの夜、人里離れたところにある資産家、一乗寺家の当主(堀田真三)が何者かに殺された。折からの土砂降りで道路は通行止めとなっており、事件当時、若い後妻の初乃(文音)、執事の四谷(八嶋智人)、食事に招かれた村の有力者五階堂(高橋克典)ら7人がいた。さらにそこへ怪しげな配信者の八村(劇団ひとり)が現れ、そのなかに犯人がいることになる。
犯人探しが行われる中、第2の殺人が起きる。その一方で、8人の過去の悲しい秘密やどす黒い陰謀が次々と発覚し…
【感想】
もともとはゲームだそうで、関西ローカルでドラマ化もされたそう。俳優陣にはキャラクター設定と行動指示のみですべてアドリブ。実際に第2の殺人で誰が犠牲になるか他の出演者には知らされておらず、驚いた表情は素のものといえましょう。ドラマ版は劇団ひとりが探偵で、剛力が助手役ですが、本作では剛力は最初と最後しか出ていません。
俳優の演技力が問われるということですが、登場人物の中では高橋の巧さが群を抜いていました。このほかの俳優は木村了、犬飼貴丈、北原里英、松村沙友里なのですが、女優陣はみな若手ということもあり、演じようという焦りがでてしまうシーンもしばしば。そこが見どころなのかもしれませんが、どうしてもリアルさに欠けます。
一方、男性陣はそつなくこなしていた犬飼を除けば、劇団ひとり、八嶋がとにかく目立とうというのか大仰な発音、仕草が目立ちます。「朝まで生テレビ」の田原総一朗かと思って、ちょっとひいてしまいました。木村も途中まではまずまずだったのですが、終盤はちょっと。こうしたなか、目立つ一方、他の出演者にも配慮をみせていることが分かる高橋はさすが主役級のベテランです。
一方、脚本がないためか設定がグダグダ。まず、屋敷とは関係のない八村が混じっている時点で容疑者の筆頭になるはずですが、最初から八村の大声のペースでかきまわされてしまいます。さらに、ラストの謎解きがものすごくいい加減というか、これでミステリーといえるのかという内容。本来、脚本として謎解きは矛盾がないかきっちりしなければいけないのに、それが無かったためだとすぐにわかりました。深夜バラエティでみるのならともかく、劇場版としては弱い。まあ、エンディングロールで出演者たちが撮影の様子を語るのは面白かったので、ぜひ、配信ではメイキングもつけてほしいものです。
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