奇妙な会話の恋愛劇としてツボにはまった「違う惑星の変な恋人」の木村聡志監督による姉妹作ともいえる恋愛会話劇。MXのドラマ(未見)の劇場版だそうです。木村ユニバースが存在するそうで、「違う〜」でも良い味をだしていたベンジー(中島歩)も登場しています。
作品情報 2023年日本映画 監督:木村聡志 出演:平井亜門、石川瑠華、中島歩 上映時間80分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:新宿武蔵野館 2024年劇場鑑賞66本
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【ストーリー】
先輩(平井亜門)は思いを寄せるアキ(石川瑠華)に告白しようと、遊園地の観覧車に一緒に乗る。そこで、「好きです」と告白する。ところがなぜか、あらぬ方向に会話は発展していき…
ある日、先輩は勤めているハンバーガー店のバイトのなっちゃん(森ふた葉)が、下着泥棒の被害にあったと相談される。話を聞いているうちにあらぬ方向に会話は発展していき…
【感想】
石川瑠華と中島歩という、インディーズ映画としては傑作になること間違いなしの2人が出演しているので観てきました。実はこの二人のシーンはないのですが、そんなの気にならないくらい、全員のおかしなシチュエーションに大満足です。冒頭の観覧車内での会話からぐっと引き込まれました。
先輩、アキ、なっちゃん、ベンジーら6人の男女が登場し、基本的に男女1対1の数分〜10分程度の会話シーンをつないでいます。それぞれ真面目に話しているのに、どこか普通と違う感性があり、会話がどんどんあらぬ方向に発展していくのがおかしい。また、80分という時間も、そろそろ似たようなシチュエーションばかりで飽きてきたころに、ぴしゃりと終えるのでうまいタイミングです。
一応「違う惑星の〜」の1年後の時間だそうで、両方に出ているのはベンジーだけですが、本作で先輩やアキのたまり場となっているバーのバーテンダー澤(まるぴ)は、「違う惑星の〜」に出てきたカフェの店員、澤(坂ノ上茜)の妹だそう。また、僕は未見ですが、先輩が恋の相談をする多部ちゃん(手島実優)は、木村監督の前々作「階段の先には踊り場がある」に、先輩ともども出演しているそう。「階段の先には〜」は未見なので、機会があればみたいな。
基本的に男性陣は受けというか天然ぽいところがある演技で、石川ら女性陣が責め立てます。実はこういう責め立てる女性というのは苦手で、だんだんイラっとしてきたのですけれど、これも短くテンポ良く話が進むので、次の話に切り替えられ許容範囲。女性が人生最後のスポットライトを浴びるのは結婚式というのは賛同できないけれど、石川に真面目な顔で力説されるとつい信じてしまいそうになります。中島は最後の最後でやっぱり一番おいしいところをもってきますね。
2024年02月26日
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