作品情報 2023年イギリス、アメリカ映画 監督:タイカ・ワイティティ 出演:マイケル・ファスベンダー、オスカー・ナイトリー、エリザベス・モス 上映時間104分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ湘南 2024年劇場鑑賞70本
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【ストーリー】
世界最弱でW杯予選では1点も上げたことがない米領サモアチーム。危機感を覚えたサッカー協会会長のタビタ(オスカー・ナイトリー)は、米国のサッカー協会に監督派遣を要請。米国協会理事のゲイル(エリザベス・モス)はU20のアメリカ代表監督ながら、短気で評判が悪く解雇されたトーマス・ロンゲン(マイケル・ファスベンダー)を推薦する。実は2人は別居中の夫婦だった。
さっそくサモアに来たロンゲンだが、ろくに練習もしないでマイペースなメンバーに怒りを爆発。さらに、トランスジェンダーの選手ジャイヤ(カイマナ)に暴言を吐き、チームは最悪な雰囲気に。それでも試合まで1カ月の間、基礎から練習を始めるロンゲンだったが…。
【感想】
実話をもとにしており、ロンゲンやジャイヤらは実名です。最弱チームを鍛え上げ、異文化の衝突、トランスジェイダーへの偏見を乗り越えと面白いアイテムは転がっているのですが、どれも取り上げ方が浅い。序盤にサモアの選手たちの全然ダメなプレーがでてくるのですけど、日本の小学生のほうがうまいだろうというありさま。いくら世界最弱の代表チームとはいえ、それをちゃんとした試合ができるようにもっていくには、もっといろんな練習メニューがあったろうにと思ってしまいます。
最初は衝突したロンゲンと選手たちが和解して勝利を目指すようになるのも書き込み不足。全体的にいつのまにか話が進んでいくという感じでしょうか。さらに、ロンゲンとゲイルの壊れた家族の話にも触れていきます。上映時間を10分ぐらい伸ばしても、どこかの部分を深掘りすればいいのに、とっちらかってしまいました。
驚いたのがW杯予選といえども、南太平洋地域はのんびりしているのか、そのへんのグラウンドで公式試合が行われていること。これまた日本の少年サッカーのほうがよほど良いピッチで試合をしています。戦術もなにもあったのではないのは事実なんでしょうかね。
ファスベンダーは普段の渋い役から一変、頑固で偏見もちながら、異文化のチームを理解しようという鬼コーチをこなしています。また、ジャイヤをはじめ、個性がそろったイレブンたち(といっても焦点があたっているのは4人ぐらいでしたが)も、いかにも南国ののんびりした感じです。ナレーター的な謎の牧師でタイカ・ワイティティ監督が出てくるのも笑えます。それだけに、もうちょっとぴしっとした部分もあれば良かったのにと思いました。まあ、ゆるーい南国の話なので仕方がないのかもしれませんが。
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