作品情報 2024年アメリカ、フランス映画アニメ 監督:バンジャマン・レネール、ガイロ・ホムジー 声の出演(吹き替え版):堺雅人、麻生久美子、黒川 想矢 上映時間83分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマズ港北 2024年劇場鑑賞104本
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【ストーリー】
アメリカの静かな湖で暮しているマガモのマック(堺雅人)は臆病で、家族に渡り鳥などせずに湖で安全に暮そうと呼びかけていた。だが、偶然、湖に渡り鳥たちが来て、天国のような土地であるジャマイカへ行くという話を聞いた息子のダックス(黒川想矢)と娘のグウェン(池村碧彩)、それに妻のパム(麻生久美子)までも、渡りをして冒険を楽しみたいといいだし、マックも渋々それに応じる。同じ湖のダンおじさん(羽佐間道夫)を入れた5羽はジャマイカへ出発する。
だが、長年渡りをしなかったマックたちの体内コンパスは衰えて、なぜかニューヨークについてしまう。そこで、ジャマイカへの道を聞こうと、レストランのシェフに飼われているジャマイカ出身のオウムのデルロイ(関智一)を助けるのだが…
【感想】
安全な現状を捨ててまで冒険をしたいというのはアメリカ人のアイデンティティなんでしょう。僕なんか普通に平穏な生活を続けていればいいのにと思うのですけど、アメリカ人は西部開拓の血が流れているのか、とにかく平穏を嫌う印象があります。本作も最初は渡りを渋っていたマックですら、旅に出るとノリノリになるのですから、まさに国民性としかいいようもありません。
この部分からなんとなく肌合いがあわないなと思ってました。ギャグもちょっと僕の感覚からすれば寒い感じ。さらに幼いグウェンがあちこちで騒動を起こすのですが、主人公補正で大したピンチになりません。いっそのこと一羽ぐらい食べられちゃえと思ったけど、子供向けアニメでそんなことできませんしね。
そして、本作の悪役は人間のシェフ。何しろ鳥を食べようというのですから、マガモやオウムたちからすれば恐ろしい存在。でも、他のこの手の映画と違ってシェフはちゃんと自分の仕事を使用としているだけなんですよね。密猟者をやっつけるのとは訳が違う。そんなシェフを悪役にするなら、スタッフは全員ビーガンなのかと突っ込みたくなります。そうこうしているうちに予定調和に話は終わりました。エンディングロールのおまけ画像でその後の顛末が描かれているのでお見逃しなく。
マック役は大泉洋かと思っていたら堺雅人でこういうギャグっぽい軽妙な演技もできるのかと感心しました。リーガル・ハイとかコメディにでているときはやりすぎさがあるのだけど、本作は大泉のようにうざくなるぎりぎりをついてますからね。黒川は「怪物」で注目された子役で、池村にいたってはまだ7歳。麻生を含めたアニメの素人が中心を占めていますけれど、監督や日本語版の音響監督の手腕でしょうか、まったく違和感を感じませんでした。
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