2024年05月19日

トラぺジウム

 アイドルを目指す女子高生たちのよくあるストーリーかと思いきや、なんか変。元乃木坂46の高山一実が原作ということもあり、アイドルになる人間がいかに非人間的なサイコパス風味なのかと恐ろしくなりました。


 作品情報 2024年日本映画アニメ 監督:篠原正寛 声の出演:結川あさき、羊宮妃那、上田麗奈 上映時間94分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ湘南  2024年劇場鑑賞173本




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 【ストーリー】
 東高校に通う女子高生の東ゆう(声・結川あさき)は幼いころから猛烈にアイドルになりたかった。オーディションで落選続きの彼女は、地元の東西南北の高校から1人ずつ女子高生を集めたユニット「東西南北(仮)」を作ろうと決意。


 西の大河くるみ(羊宮妃那)、南の華鳥蘭子(上田麗奈)、北の亀井美嘉(相川遥花)という3人の美少女に近づき、友達になる。そして地元のテレビ番組に売り込み、アイドルになろうと画策するのだが…


 【感想】
 最初はたんなるサクセスストーリーかと思いきや、ゆうの性格が思い切り破綻しておりなんだこりゃの連続。他のメンバー3人も含めて、周りは自分がアイドルとして活躍するためのコマとしかみていません。打算的に近づいて言葉巧みにアイドル活動をさせる。しかも、近づくところから事前に綿密な計画を立てている。


 途中まではゆうの性格に唖然としていたのですが、ゆう本人も含めて性格の悪さを登場人物たちが理解するようになってきて、観ているこちらもこういう作品かと納得しました。どれくらい乃木坂の経験を反映しているかわかりませんが、芸能界でのしあがるには、外ずらをよくするとともに本音では自分以外だれも信じないし、障害児までも利用していくほど、したたかに生きるということです。


 劇中、地元のテレビ番組からとんとん拍子に人気がでるまでは、いくらなんでもうまく行き過ぎという気もしましたが、メンバーの恋愛発覚によるSNSでの誹謗、多忙で精神が壊れそうになるメンバーなどといったあたりは実際の体験をもとにしているのかな。あれだけゆうに利用された3人が、彼女を許すのはいかにもできすぎとはいえ、最後までマウントをとるゆうのくずっぷりと、そうしないとのし上がれない芸能界の恐さは伝わってきました。


 ぼっち・ざ・ろっくの「CloverWorks」の制作ということもあり、女の子はみんなかわいい。そのゆうの下種の極みは笑ってしまいます。かといって、年頃に悩むこともあり、バランスのとれたキャラクターになっています。くるみのクラスメイトで、ゆうのアイドル結成計画に協力する工藤真司(木全翔也)もいい味を出しています。


 声優陣は若手、人気女性声優を集めていますが、原作者の高山と元乃木坂の西野七瀬が、なぜかおじいさん役で登場。なぜこんな配役と頭を混乱しました。おじいさんのリーダー役の内村光良は最初彼と気づかないほどはまっているだけに、女性がおじいさんを演じる二役は謎。それもふくめてなんとも摩訶不思議な作品でした。


posted by 映画好きパパ at 06:28 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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