作品情報 2023年中国映画 監督:ラリー・ヤン 出演:ジャッキー・チェン、リウ・ハオツン、グオ・チーリン 上映時126分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北 2024年劇場鑑賞213本
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【ストーリー】
往年の香港映画の名スタントマン、ルオ・ジーロン(ジャッキー・チェン)は大けがをして一線を退き、今はエキストラや愛馬のチートゥとの芸をしていて日銭を稼いでいた。ところが、亡くなった友人の借金のカタとして奪われそうになる。
こまったルオは大学で法律を学ぶ娘のシャウパオ(リウ・ハオツン)に助けを求める。だが、仕事ばかりで母の死に目にもこなかったルオに腹を立てているシャウパオは、相手にしようとしなかった。それでもチートゥとの絆をみて考えを変えたシャウパオは恋人で弁護士のルー・ナイホア(グオ・チーリン)とともに、裁判を起こすことにする。一方、町のチンピラと喧嘩したルオの映像がSNSでばずったのをきっかけに、彼に再びスタントマンのオファーが来る…
【感想】
ジャッキーの数々の名画でのアクションシーンが、ルオの演じた映画ということで本編では何度も流れて往年のファンを楽しませてくれる感じ。本作でもアクションに挑戦していますが、エンドクレジットのNG画像をみると、さすがにCGも使っているようです。劇中ではCGは客をだますことになると嫌っていたルオですけど、現実は厳しいか。
ただ、ストーリーは詰め込みすぎという感じがありあり。シャウパオとの不仲はともかく、いきなり和解して父親命みたいになってしまう一方、その後もちょくちょく衝突するというのは、うまく交通整理ができていない気がしました。また、ジャッキーのアクションをみせたかったのでしょうけど、制作側は「ライムライト」に父と娘の交流を描きたかったようなのに、どうしてもアクションシーンのほうが目立ってしまいます。ジャッキーのアクションをみてぶるぶる震えるナイホアのコミカルなシーンも印象的で、やはりジャッキーの大物ぶりが伝わってきて、本来の役柄と違ってしまいました。
そのなかで一番驚いたのがチートゥのアクション。もちろんCGを使っているのでしょうが、次々と爆発が起きる中を駆け抜けたり、ものすごい高さを飛び越えたり。そういえばエンドロールに「この映画で動物は死んでいません」のようなクレジットを見た記憶がないのですけど、まさか…。それはさておき、80年代風のジャッキーのオーソドックスな格闘アクションと、乗馬主体の目新しいアクションの組み合わせが観られるのは眼福です。
ジャッキーは落ちぶれた衣装をきていても、役柄もありどうしても落ちぶれ感はでないけれど、吹き替えの石丸博也ともども元気な様子が感じられたのは素直にうれしい。リウ・ハオツンは「ワン・セカンド 永遠の24フレーム」では小汚い浮浪児でしたが、法律家を目指す垢ぬけた女子学生にもなり切っていて好感。さらに、今や中国トップクラスのスターとなったウー・ジンや、ジャッキーの盟友のスタンリー・トン、ユー・ロングァンら豪華な脇役も見どころでした。
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