2024年06月18日

ドライブアウェイ・ドールズ

 コーエン兄弟の弟、イーサン監督による非常に人を食ったロードムービー。ゆるーいエロ、バイオレンスにサイケデリックな演出で、70年代の映画といっても通用しそうだけど、妙に癖になります。


 作品情報 2023年米国映画 監督:イーサン・コーエン 出演:マーガレット・クアリー、ジェラルディン・ヴィスワナサン、マット・デイモン 上映時85分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜  2024年劇場鑑賞215本



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 【ストーリー】
 1999年、フィラデルフィアのレズビアン、ジェイミー(マーガレット・クアリー)は痴話げんかで同棲相手のスーキー(ビーニー・フェルドスタイン)から家を追い出された。同じレズビアンコミュニティで内気なマリアン(ジェラルディン・ヴィスワナサン)がフロリダのタラハシーの叔母の家に行くことをしり、一緒についていく。


 たまたま、タラハシーまで、車の配送(ドライブアウェイ)のバイトがあったため利用する2人。ところが、その自動車は組織のものでトランクには非常にやばいブツが乗っていた。組織は手違いで運転することになった2人を捕まえようと躍起になるが…


 【感想】
 冒頭、いきなり残酷な殺人事件からスタートして、コーエン兄弟にしてはシビアなスリラーなのかと思いきや、レズビアンたちのなんとも言えないゆるーい痴話げんかや、サイケデリックで麻薬中毒者の頭の中身のような演出がはじまって、ああ、やっぱりこういう作品化と納得させられます。


 組織も重要な仕事(w)をしている割に、2人を追っかける殺し屋のアーリス(ジョーイ・スロトニック)とフリント(C・J・ウィルソン)が非常にポンコツで、アーリスがお喋りでフリントの悪口ばかり言っていて、大した能力があるようには見えません。アクションも冒頭の襲撃シーンをのぞけば非常に緩くて、なにしろ婦人警官とはいえ太った女性のスーキーと小さな飼い犬にぼこぼこにされるぐらいですから。


 一方、ジェイミーたちもフリントまで急ぐはずなのが、あちこちのレズビアンバーによって遊びまくって、これまた緊張感が皆無。社交的で明るいけれど芯の部分ではさみしさを隠せないジェイミーと、内気で本ばかり読んでいるマリアンが旅行を通じて徐々に仲良くなっていくのはいかにもロードムービーぽさが感じられて良かったです。


 主演2人やマーガレット・クアリーといった売り出し中の若手が活躍する一方、コーエン兄弟作品に良く起用されるビッグスターは、マット・デイモンがちょい役ででてくるぐらい。大事な荷物やマット・デイモンの扱いを含めて、非常にクスリとくるというかダウナーなギャグの連続で、まったりと楽しめました。
posted by 映画好きパパ at 06:10 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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