作品情報 2024年米国映画 監督:ルカ・グァダニーノ 出演:ゼンデイヤ、ジョシュ・オコナー、マイク・ファイスト 上映時131分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:新宿ピカデリー 2024年劇場鑑賞216本
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【ストーリー】
テニスの全米ジュニア男子ダブルスで優勝したパトリック・ズワイグ(ジョシュ・オコナー)とアート・ドナルドソン(マイク・ファイスト)は大会のパーティーでジュニア女子のエースで、スポンサーやメディアからも期待されるタシ・ダンカン(ゼンデイヤ)と出会う。
シングルス決勝で勝ったほうと付き合うという約束になり、パトリックが見事優勝。だが、パトリックがプロになったのにタシとアートは大学の強豪、スタンフォードに進学。さらにタシは大けがで現役を引退する。10年後、タシと結婚したアートは彼女をコーチとしてウィンブルドンで優勝したスターになったものの、最近は体力が衰え勝てなくなっていた。一方、パトリックはプロとして一度も活躍できなかった。そして、全米オープンの出場をかけた大会の決勝で、2人は対戦することになり…
【感想】
タシがとにかくゴージャズでエロい一方、初めて彼女とあった2人はテニスしかやっておらず女性関係は疎いまま。いいように彼女にもてあそばれてしまいます。3人で部屋にいるとき1人ずつと順番に濃厚なキスをして、もう一人がお預け食らった犬のような情けない表情をしているのには笑ってしまいました。しかも、3人でキスしていたのにいつのまにか興奮したパトリックとアートがキスをしているようになるのは、同性愛映画を手掛けてきたグァダニーノ監督ならではの作風です。
ただ、男をもてあそぶとはいえタシにとってテニスは天命のようなもので、付き合う相手もトッププレイヤーでなければならなかったのでしょう。互いにテニスのことを高めあう中になるかどうか。パトリックとアートの性格が真逆で、自分はタシと対等と考えるパトリック、タシを素直にコーチとして受け入れるアート。この2人とタシの三角関係が観ていてたまりません。公式サイトではテニスを断念したタシが2人を愛することを新しいゲームと評していましたが、はたから見ればまさにその通りです。
ファムファタール的な要素をもちつつ、テニスの女神といえるタシをゼンデイヤが熱演。こんなにエロ格好いいヒロインはそうそう観られません。若いころと現在をそれぞれ同じゼンデイヤが演じているとは思えないほど雰囲気の変化とかもうまい。男2人組を含め、テニスシーンも迫力十分。どこまでCGかわかりませんが、本当に一流選手のプレイを目の前で観ているようでした。
グァダニーノ演出の奇をてらった部分はあいかわらずですが、時系列がシャッフルされるように動くけどちゃんとわかりやすい。イケイケノリノリ爆音のBGMも画面にマッチしており、ラストの興奮にむけて、きちっと舞台を作っていくのはさすがにうまいですね。
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