作品情報 2024年日本映画 監督:宇賀那健一 出演:兵頭功海、菊地姫奈、麿赤兒 上映時88分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:シネマート新宿 2024年劇場鑑賞217本
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【ストーリー】
セイヤ(兵頭功海)はだれかに役立とうと、ビルの屋上で「もしもし、ありがとう」と電話で片っ端からかけまくっていた。そこへもじゃもじゃの毛でゆるふわのかわいい宇宙人ミント(声・関本巧人)が現れる。ミントは地球人が凶悪なため、滅ぼそうとやってきたのだがセイヤの優しい姿を観て地球人を滅ぼしていいのか迷ってしまう。
ミントの作業が進まないため宇宙人たちが地球に次々とやってくるが、それぞれ出会った地球人たちが悪くないことをしってしまい…
【感想】
愛らしい小さな外見と裏腹に人類を滅ぼそうとする宇宙人たち。降り立ったのが平和な日本で良かった。ウクライナやパレスチナに行っていれば人類のあまりの凶行に速攻で滅ぼしたくなったでしょうから。しかし、セイヤを始め若い日本人の登場人物は基本的には優しかったり、孤独だったり。ミントたちが人類に興味、共感を覚えるのはわかるような気がします。
ネガティブな気持ちもしっかり寄り添って支えてくれる。それが宇宙人でもゆるふわで可愛ければそれで良し、といったところでしょうか。居酒屋の店長(渡辺紘文)だけはパワハラ野郎で、なんで登場したのかわからないのですけど、まあ劇中では優しい人が大部分なので特に問題はなしか。「おれおれ詐欺」ならぬ「おれおれありがとう」というのは目からうろこが落ちるアイデアでした。
人形の造形はチープだし、ストーリーもゆるすぎる部分があるのですけど、最後の宇宙人たちの叫びを含めて、妙に印象に残るシーンがところどころにあるのが面白い。短めのエピソードをつなぐ感じになっており、それぞれありがちでベタなようで、これまた所々でぐっとくるようなエピソードがあるのも特徴。
笹口騒音オーケストラは寡聞にしてはじめてしったのですが、こういうサブカルっぽい音楽を起用しているのも本作によくあっていました。自分が宇宙人に食べられたら、いったいどんなことをやるだろう、なんともしょうもないことを考えながらBGMにたゆたうのも新鮮です。
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