2024年06月21日

ブルー きみは大丈夫

 子供の空想上の友人、イマジナリーフレンド(IF)をテーマにしたファミリー映画。IFそのものの理解があまりできていないこともあり、よくわからない部分もあったのですが、悪役もでてこなくてしっとりとしたいい映画です。


 作品情報 2024年アメリカ映画 監督:ジョン・クラシンスキー 出演:ケイリー・フレミング、ライアン・レイノルズ、フィオナ・ショウ 上映時104分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:109シネマズ港北  2024年劇場鑑賞219本




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 【ストーリー】
 母を病気で亡くし、父(ジョン・クラシンスキー)も入院することになった少女ビー(ケイリー・フレミング)は祖母(フィオナ・ショウ)の住む古いアパートメントに住むことになる。


 ある晩、不思議なテントウムシが人間の女性になったような姿のブロッサム(声・フィービー・ウォーラー=ブリッジ)をみたビーは後をつけると、アパートの上の階に住むカル(ライアン・レイノルズ)という中年男の部屋に入っていくのを見つけた。さらにカルは
見知らぬ少年の家に忍び込み、なかからブルー(声・スティーヴ・カレル)というもじゃもじゃの巨大な紫色の生物をつれだす。実はブロッサムやブルーはIFであり、子供に忘れられると消えてしまう。なぜかIFと話せるビーは、カルとともにIFたちを助けようとするのだった。


 【感想】
 IFをテーマにしたアニメは日本でも「屋根裏のラジャー」が公開されてまもないですが、個人的には縁遠いもの。自分が小さいころは空想好きで町で怪獣が暴れるのと対決したりとか、自分が刑事ドラマの一員になったりとか、いろいろ想像していたのですが特定のイマジナリーフレンドはいなかったと思います。それだけに、IFがどういうルールなのかもよくわからない。


 本作の場合も子供から忘れられたら消えてしまうため、IFを別の子供とマッチングして助けようなんて話がでてきます。しかし、途中からそういう話は消えて、今は大人になってしまったかつての子供たちを、IFがそっと見守って応援して前向きな心を取り戻させるという感じの話になりました。それ自身はへこむことのない大人の僕にとってはうらやましいことで、僕にもIFがいたらなという気がしたほど。ただ、それでIFがどうなるのかが最後までわかりませんでした。


 祖母の家に短期間滞在しているためにリアルな友達がおらず、父親の病状が心配なビーがIFと話せるようになるというのは自然な流れ。カルの秘密ともどもよくできた脚本だと思いました。何よりブルー、ブロッサムをはじめとするユニークなIFたちが、CGとリアルの差を気にせずにスクリーンでとびまわっているのはCG技術の向上もありますし、夢のある脚本だなあとしみじみ感じさせられます。また声優にエミリー・ブラント、マット・デイモンらトップスターを起用。3月に亡くなったルイス・ゴセット・ジュニアは本作の声優が遺作。さらに、ブラッド・ピットは声優なのに、透明なIF役でセリフがなしという何をしているかわからない役で登場しています。


 ケイリー・フレミングは子役として活躍していますけど、しっかりとした演技をみたのは初めて。素朴で明るいけど繊細なところがある感じが本作にぴったりあっていました。ライアン・レイノルズは「デッド・プール」の印象が強いけれど、こういうファミリー向けのしっとりした役柄もあうんだな。俳優として活躍して、「クワイエット・プレイス」で人気監督になった才人クラシンスキー監督も、こういうかわいい映画を撮るとはちょっと驚きです。
posted by 映画好きパパ at 18:00 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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