2024年07月05日

Winter boy

 父親を事故で失った高校生の喪失感と行き場のない怒りを描いたフランス映画。高校生はゲイでベッドシーンも多く、さすがフランスの高校生は進んでいると本筋とは若干ずれたことを思ってみていました。


 作品情報 2022年フランス映画 監督:クリストフ・オノレ 出演:ポール・キルシェ、ジュリエット・ビノシュ、ヴァンサン・ラコスト 上映時間122分 評価:★★(五段階) 観賞場所:シネマジャック&ベティ  2024年劇場鑑賞238本




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 【ストーリー】
 地方都市に住む高校生のリュカ(ポール・キルシェ)は大好きな父親(クリストフ・オノレ)を交通事故で失い、どん底状態にあった。母イザベル(ジュリエット・ビノシュ)は心配し、兄カンタン(ヴァンサン・ラコスト)に連れられ、気分転換にパリでしばらく過ごすことになる。


 パリで兄のルームメイトの黒人男性リリオ(エルヴァン・ケポア・ファレ)と知り合ったリュカは、彼に恋をする。だが、リリオにはある秘密があった。


 【感想】
 良くも悪くもいかにもフランス映画っぽい。性愛が人生のメインテーマで、他人の迷惑など関係なく自分の思う通りに生きていく。それがティーンだからなおさら強調されるということでしょう。リュカの悲しみや怒りはわからないでもないのだけど、母や兄に対する態度や、葬儀の際の喧嘩をみていると、日本とフランスの感性は違うなとおもってしまいました。


 日本だったら未成年の性交シーンをねっとりと描いたら物議を醸し出しそうですが、そこはフランス映画なので、普通にあります。リュカがゲイなので主要登場人物も母親を除けば男性中心。なんとなくフランス映画というと異性の恋愛が多いように思えたので、そこはちょっと意外かも。だけど父親の悲しみを忘れるために、年上の男性とHするというのも、なんか精神的に大人じゃないなという気もしまいました。


 基本的にリュカの心の動きを追うだけなので、だから何という展開で眠気との戦いも。せっかく母親が名優、ジュリエット・ビノシュなので、類型的な役柄ではなくてもっと深く母のキャラクターを掘り下げたらいいのにと思いました。まあ、ポール・キルシェは売り出し中の2世スター(ジェローム・キルシェとイレーヌ・ジャコブ)なので、彼のメランコリックな表情を美しくとらえればそれでいいかといったところか。


 確かにリュカは美男子にとれているのだけど、その分、父を失った少年の普遍的な苦しみというより、美男子がわがままいっているとしか見えなかったのも残念。まあ、フランス映画は合う人、合わない人がいるので、僕は合わなかっただけなんですけどね。


posted by 映画好きパパ at 06:25 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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