作品情報 2024年日本映画 監督:清水崇 出演:渋谷凪咲、早瀬憩、穂紫朋子 上映時間107分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2024年劇場鑑賞256本
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【ストーリー】
中学校の臨時教師、君島ほのか(渋谷凪咲)は、赴任の前日、恋人の七尾悠馬(染谷将太)が目の前で車にはねられてしまう。ショックを受けたほのかだが、赴任先の中学で学校を案内してくれた生徒の三浦瞳(早瀬憩)が、事故の際に救助を手伝ってくれた一人と知り、偶然に驚く。
ほのかは夏休みの補習から担当することになった。瞳をはじめ5人の生徒が受けることになったが、瞳は校舎の入口にあるピアノで、高谷さな(穂紫朋子)という女生徒と出会い、連弾で盛り上がる。そのさなも補習授業に現れたが、彼女のことを誰も知らなかった…
【感想】
「ミンナのウタ」では、高谷さなが作った呪いの歌が、犠牲者を次々と生み出していきます。本作も同じ構図。前作で出た探偵の権田(マキタ・スポーツ)、30年前にさなの担任だった川松校長(今井あずさ)は続投。さらに、呪いの発端となった。さなや両親(山川真里果、松木大輔)も続投です。前作は、GENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーが実名ででましたが、本作では中務裕太のみがカメオ出演しています。
前作では後半まで引っ張った、ひなの呪いの秘密が早いうちに結構わかってしまったので、前作を観ていなくても問題ない。というか、前作に似た構図もあり、むしろダブり感を若干受けてしまいました。トータルでみると、GENERATIONSへの配慮がない分、本作のほうが面白かったかな。
前作はGENERATIONSのライブシーンとかにぎやかな部分はあったのですが、本作は終始暗いトーンで話が進みます。さなだけでなく、さなの両親も含めた恐ろしさというのはしっかり出しているので、怖いわけではないけれど、丁寧なホラーだなと思いつつ、だれることなく話が続いています。まあ、最初に出席をとれば、余計なさなが紛れ込んでいることに一発で気づくとか突っ込みどころはありましたけど、さなの呪いのせいと考えれば許容範囲か。ディープなマニアからすれば物足りないけれど、夏らしいホラーをカップルや友達グループで観に行くという、この映画のターゲット層にはどんぴしゃりの映画だと思います。
ただ、ラストというかエピローグでは、ひねろうとしたためにわかりにくい。そこからエンドロールにかけては、物語内での整合性がとれなくなっています。予告編では本作で一番、格上ともいえる染谷将太が事故に遭うシーンを流してしまうのはネタばれっぽくてもったいなかったかな。また、渋谷は若いころの深田恭子の声を思い出させてくれ、頑張っているけれど力不足感も。まあ、さなを新しいJホラーのモンスターとして定着させたいのなら、渋谷の役も脇役になるので、しょうがないのかもしれません。
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