2024年08月04日

ひどくくすんだ赤

 スーパーヒーローが本当に正義なのかというテーマはアメリカドラマの「ザ・ボーイズ」などであります。本作は初老になって落ちぶれた元ヒーローの視点から描いているけど、正直、悪趣味で不快な作品でした。


 作品情報 2022年日本映画 監督:田中聡 出演:松澤仁晶、三溝浩二、金谷真由美 上映時間46分 評価:★★(五段階) 観賞場所:テアトル新宿  2024年劇場鑑賞270本



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 【ストーリー】
 58歳の吉田(松澤仁晶)は、かつてヒーロー史上最強といわれたサンダーレッドだったが、自らの不祥事で戦隊は解散。いまは貧困にあえぎ、交通誘導員としてしのいでいた。かつての仲間たちに久しぶりに会いにいこうと旅をはじめたが、いずれも不幸に苦しんでいた。


 少年時代はあれほど輝いていたのに、なぜここまで落ちぶれたのか。そして、この旅に隠された真の目的とは。


 【感想】
 僕自身、戦隊を観ていたのは少年のころですが特別思い入れがあるわけではないし、最近ではAVとかのパロディがでているのも知っているので、事前には単なる興味で観に行きました。かつてのヒーローが落ちぶれた生活をしているというのを観たい野次馬的精神があったし。


 ただ観ているうちになんか戦隊へのリスペクトや愛が感じられず、ただ悪趣味なものをみせようとしているように感じました。まあ、世間では正しいとされているものの裏に、なにかドロドロしたものがあってもおかしくないわけです。それでも不幸の理由が、不幸にしたいがだめとしか思えない。1人ぐらい変にねじ曲がって成功している人がいてもいいのに。


 また、レッドの旅の目的もよくわからない。贖罪の意味だったら勝手すぎるし、暴力性へのアンチテーゼなんでしょうか。そして、ラストも含め、とにかく生理的に嫌気がさしました。キラキラした少年時代の子役の目の輝きと、まさにくすんだ現在と比べたかったという演出意図はわかったのですけどね。怪人の存在もよくわからなかった。


 ただ、インパクトは強いから自主映画ながら評判になるというのはうなづけました。また、年をとったヒーロー、ヒロインたちの俳優も、いかにも貧困があっていそうな雰囲気をだしており、配役は良かったといえますけど。賛否両論ですけど、僕は本作は合いませんでした。
posted by 映画好きパパ at 18:00 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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