2024年08月10日

もしも徳川家康が総理大臣になったら

 予告編から色物かと思いきや、政治について関心を持とうというしごくまっとうな話だったのはちょっと驚き。この映画のターゲットであろう若い世代に届くといいな。


 作品情報 2024年日本映画 監督:武内英樹 出演:浜辺美波、赤楚衛二、野村萬斎 上映時間110分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:横浜ムービル  2024年劇場鑑賞276本



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 【ストーリー】
 2020年、新型コロナで総理大臣以下閣僚が急死した日本では、最新のAI技術で歴史上の偉人をよみがえらせて1年限定で政治にあたらせる偉人内閣が発足することになった。


 総理大臣には徳川家康(野村萬斎)、財務大臣に豊臣秀吉(竹中直人)、経済産業大臣に織田信長(GACKT)ら偉人たちが現代によみがえり、画期的な政策は日本中を熱狂させる。女子アナ希望のテレビ局記者、西村理沙(浜辺美波)は上司の森本(梶原善)から、官房長官の坂本龍馬(赤楚衛二)に密着して、スクープをとれば女子アナにしてやると命令される。


 【感想】
 予告編にあるような偉人たちの特徴をつかんだ、あるあるなストーリー展開は「翔んで埼玉」の武内監督だけあって、お手の物。さらに竹中直人の豊臣秀吉や、山本耕史の土方歳三というキャスティング、紫式部(観月ありさ)のセリフなど大河ドラマを意識したあたりも、歴史ファンにはツボに入ります。さらに、家康、秀吉、信長の微妙な人間関係など、歴史考証を踏まえつつ、コメディにしていることにも感心しました。


 ただ、中盤からは割とシリアスっぽいネタが入り、政治に無関心で自分で動こうとせずに文句ばかり言う今の日本人の欠点をずばずば追及することになります。この部分は多少説教くさいし、そんなにうまくいくのかと思うところもありますけど、邦画にこうした方向の作品が少ないだけに貴重かも。中学校の授業でみせてもいいかもしれません。


 偉人達と西村が良い意味でキャラが立っており、俳優たちもみんなノリノリで演じていたのも楽しかった。陰謀の黒幕をはじめストーリー自体は鈍い僕でも想像がつくのですけど、やはり豪華出演者陣の演技をみているだけで楽しいので、それほど気になりませんでした。BGMに大江戸捜査網のテーマを多用しているのもウキウキ。


 浜辺美波のスーツ姿で颯爽とした姿は新鮮で楽しめました。「ゼヨ」赤楚との組み合わせは良い感じです。惜しむらくは、キャラクターが多い分、家康、秀吉あたりを除いた偉人がどうしても浅い描き方になってしまったこと。せっかく良いキャラがそろっているのでもう少し上映時間を伸ばしても良かったかも。特に聖徳太子役に女優の長井短を起用したので、北条政子(江口のりこ)を含めた女性陣の活躍はもう少し観たかった。
posted by 映画好きパパ at 06:58 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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