作品情報 2022年イタリア映画 監督:リッカルド・ミラーニ 出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、ミリアム・レオーネ、ピラール・フォリアティ 上映時間113分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:シネスイッチ銀座 2024年劇場鑑賞278本
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【ストーリー】
大手スポーツシューズメーカーの社長、ジャンニ(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)は49歳独身。自分の正体を偽ってはナンパしまくってHをするのが大好きだった。ある日、母親が亡くなって彼女のアパートの居室を片づけている際、隣に引っ越してきた若い女性アレッシア(ピラール・フォリアティ)と知り合うが、偶然、ジャンニが母の使っていた車いすに座っていたため、障害者と間違えられる。
何とか口説こうとするジャンニだったが、彼女は姉のキアラ(ミリアム・レオーネ)を紹介。キアラも事故のため下半身まひとなり車いす生活だった。自分も下半身まひのふりをして、キアラと親密になっていくジャンニだったが…
【感想】
オリジナルも楽しめましたが、イタリア版のジャンニはよりワイルドで本能丸出し、キアラもフランス版より若く、美人度もアップしていました。恋愛の国フランスを上回る肉食っぷりの配役に感服です。特にオリジナルではダンディな紳士のエスプリという感じだったのが、ジャンニ役のファヴィーノがとにかく精力抜群という感じなので、予告編の時点からにやにやしました。
基本的にフランス版と似たような感じで、ジャンニがある必殺技で口説くシーンも一緒。まあ、男性が情熱的に押して押して押しまくるというのは、今の日本ではなかなか流行らないけど、さすがイタリアという感じ。キアラと出会う前は障害者にも女性にも偏見をもっていたジャンニが、徐々にまっとうな人間になっていくというあたりは観ていて心地が良い。ただ、登場時点は本当にクズ男だったけど。
ただ、本作単体で観ると、秘書のルチア―ナ(ヴァネッサ・スカレーラ)のエピソードが駆け足になるなど、脇役のエピソードが消化不良でちょっと書き足りないところも。まあ、恋愛の素晴らしさを素直にうたいあげているのだから、文句を言わずにラブコメを楽しめばよいという作品ですけど。
ファヴィーノは「潜水艦コマンダンテ」で観たばかりですけど、相変わらず濃い顔を利用した濃い演技ですね。レオーネは初めての女優ですけど、イタリア映画らしい気品と情熱にあふれた美しさを堪能。このほか、脇役たちも良い演技をしています。ローリング・ストーンズの「ストリーツ・オブ・ラブ」をはじめ、衣装、美術、音楽も元気なイタリアが伝わってきそうなポジティブさにあふれていました。
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