2024年08月22日

ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ

 スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督による短編西部劇。サンローランの子会社が映画界に参入した第一弾。それなりに面白いのですがこれで終わり?っというあっけなさとなぜこういう形にしたのかという疑問のほうが先に立ちました。


 作品情報 2023年スペイン、フランス映画 監督:ペドロ・アルモドバル 出演:イーサン・ホーク、ペドロ・パスカル、ジョージ・スティーン 上映時間31分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:ヒューマントラストシネマ有楽町  2024年劇場鑑賞290本



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 【ストーリー】
 1910年、アメリカ西部の田舎町の保安官ジェイク(イーサン・ホーク)の元に、旧友のシルバ(ペドロ・パスカル)が25年ぶりにやってきた。2人は若いころともにガンマンとして活躍し、愛し合った仲だった。


 久々の再開を喜び、熱い一夜を過ごした2人だが、翌朝、シルバが思いがけないことを言い出す。彼の息子のジョー(ジョージ・スティーン)が殺人容疑で指名手配になっているが、見逃してくれというのだ…。


 【感想】
 西部劇のホモセクシャルな関係というと、名作「ブロークバック・マウンテン」を思い出します。実際、汗と埃の中、命がけで過ごしているうちに恋愛関係になる男同士というのもいたのでしょう。25年ぶりの再会に最初はぎこちなく、やがては情熱的に愛し合う2人を観ているとおもわず思い出しました。


 情に厚いシルバと冷静で論理的なジェイクは正反対の性格ゆえに惹かれあい、別れることになりました。短い時間で回想シーンもわずかながら、説得力ある関係に描けたのはあすがはアルモドバル監督ですし、イーサン・ホーク、ペドロ・パスカルという2人の実力派が演じているからといえましょう。


 そして、翌日、シルバの訪問の真意が明らかになったときのジェイクの行動もいかにも西部劇的です。西部劇ならではの荒涼とした荒地、牧場、小さな田舎町という舞台設定に、緊迫する銃撃シーンも堪能できます。ワインの革袋を撃って、女性の売春婦といっしょに飲むシーンのなんともワイルドでセクシーなこと。


 ただ、それゆえに31分というのはあまりにも短すぎる。普通の作品ならばこのあといくらでも物語は膨らむし、面白くなるだろうにと消化不良 は否めません。長編版もできないのかなあ。
posted by 映画好きパパ at 06:06 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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