2024年09月16日

エイリアン・ロムルス

 名作SF映画、エイリアンシリーズの最新作。本作はまあ面白かったのですが、予告編が「踊る捜査線シリーズ」最新作、「ドクターX」劇場版、「キャプテン・アメリカ」続編、「ヴェノム」続編、「ジョーカー」続編と、人気コンテンツを消費しまくっているだけなのにはちょっと辟易としました。もちろん、個々の作品は面白いものもあるのでしょうけど、制作者側のアイデア不足か、観客側が保守的になっているのか。


 作品情報 2024年アメリカ映画 監督:フェデ・アルバレス 出演:ケイリー・スピーニー、デヴィッド・ジョンソン、アーチー・ルノー 上映時間119分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズ日比谷  2024年劇場鑑賞328本



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 【ストーリー】
 2142年、辺境の惑星、ジャクソンのユタニ社の炭鉱で劣悪な環境で働いているレイン(ケイリー・スピーニー)は姉弟のように過ごしてきた古いタイプのアンドロイド、アンディ(デヴィッド・ジョンソン)と他の星に移住しようとするが、ユタ二社に拒否された。


 元恋人のタイラー(アーチー・ルノー)から、ジャクソン星の軌道上にユタニ社が放棄した宇宙ステーションがあり、そこの脱出ポッドを使って他の星に逃亡する計画を提案される。アンディを含めた若者6人はひそかに宇宙ステーションに忍び込む。そこが人間を襲うエイリアンの巣になっていることも知らずに…。


 【感想】
 傑作ホラー「ドント・ブリーズ」のアルバレス監督だけに、怪物の襲い方や一行の恐怖などがしっかり反映されているホラーになっています。エイリアンの強酸への対策などアイデアも豊か。シリーズの過去作の中では「1」と「2」の間の時系列になりますが外伝的な話としても練られています。クライマックスはとにかく盛り上がりました。


 僕自身はエイリアンシリーズは「1」をテレビで観ただけなので、それほど思い入れがないこともあるけれど、残念な点もいくつか。まず、若者たちが逃げまどうだけなので、クラシックなホラーの形としてはいいけれど、エイリアンと戦うシーンが今一つだったこと。海兵隊ですら壊滅させた武力を持つエイリアンに、銃の打ち方もしらなかったレインをはじめ、普通の若者がかなうわけないのに。だから、開始後数分で全滅してもいいのに、どうせ主役だから、ラストがどうなるにせよ最終決戦まで少なくともレインは生き残るという妙な安心感ができてしまいました。


 また、アンディを除いた人間は5人しかおらず、もっと大勢の犠牲者が出るかと思ったらちょっと肩透かしです。まあ、「ドント・ブリーズ」も3人組の若者が、エイリアン並みに凶暴なおじいさんに閉鎖された屋敷で襲われるという話だから、骨組みはどうしても似てしまうのでしょうけど。


 それから、エイリアンの正体を観客である僕らが知っていることも、「1」のようないったいどうなるのかわからない恐怖がなくなってしまってもったいなかった。シリーズのファンからすればうれしいのですけど、やはり完全なオリジナルアイデアで勝負した「ドント・ブリーズ」はすごいなと思ってしまいました。


 ケイリー・スピーニーは「プリシラ」に続いての主役で、時代を担う若手スターなんでしょう。ヒロイン力というべきか、アクションも含めて存在感はなかなかのもの。彼女以外ノースターなのですが、その分、だれがどういう順番で犠牲になっていくかわかりにくい所もあり、楽しめました。あと、アンディがギャグ好きという設定で、子どものころ、江口寿史の漫画で饅頭の中に絵が入っていて「絵入り餡」と売り出したギャグを思い出しました。


posted by 映画好きパパ at 18:00 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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