作品情報 2024年日本映画 監督:谷口恒平 出演:加賀翔、賀屋壮也、福井夏 上映時間94分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:イオンシネマ座間 2024年劇場鑑賞337本
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【ストーリー】
天才的な観察眼を持つ映像編集マン・江尻の自宅兼作業部屋には、ある事件に巻き込まれて幽霊となった元相棒の鬼頭が住みついているが姿は江尻しかみえない。そんななか、鬼頭が死んだ事件にかかわったネットニュースの編集長、梅田(福井夏)から、木更津のオカルト&グルメレポ動画の編集を頼まれた江尻はおかしなことに気づく。
さらに、ネットでバズっている迷惑系ユーチューバーがいわくつきの建物でライブ配信中に転落して重傷をおった動画、倒産した映画会社の倉庫で発見された20年前のインディーズホラー短編映画とまったく関係のない映像にも共通点を発見し…
【感想】
ドラマ版を観ていなくても楽しめますが、おわらいコンビかが屋の2人が扮する江尻と鬼頭の絶妙なボケとツッコミが堪能できるので、機会があればテレビ版も観てもらいたいものです。また、テレビの劇場版だと妙に張り切りすぎて失敗してしまうケースが散見されるのですが、本作はスケールアップのサイズが小幅にとどまったためか、ドラマ版と同様の雰囲気を満喫できるのがポイント。江尻の名推理と鬼頭のボケがいい塩梅でできていますし、片方が幽霊になって他人から見えないだけに小ネタ、ギャグもできて笑えます。
冒頭はインディーズのホラー映画からはじまるため、一瞬、何が起きているのかなと思いましたけど、ドラマ版も視聴者の投稿動画からスタートするのを思い出し、すぐに慣れました。僕のような映像の素人からすれば、何がおかしいか分からなかったのだけど、江尻の名推理を聞いてびっくり。やはり映像のプロというのはすごいのですねえ。
木更津ロケはあきら100%とグラドルの桃月なしこが本人役ででてきて、いかにもTVKで放映されていそうなタレントたちが微妙なロケ番組だし、迷惑系ユーチューバーの動画も何が問題かわからなかっただけに、3本がつながっていることが江尻の推理と分かるシーンは爽快でした。
映画版らしいスケールアップといえば、江尻も命の危機に陥るところ。さすがにここに至るまでの経緯はご都合主義と思えるとはいえ、鬼頭が実際に犯罪に巻き込まれて死んでいるだけに、江尻はどうなるのかとドキドキしました。低予算ながら映像に対する愛と丁寧な脚本というのがいいですね。ただ、残念なのがドラマ版の最終回と今回と共通する伏線があったのに、その謎解きがなかったこと。これはドラマか映画で続編をつくるということなんでしょうか。ぜひ期待したいものです。
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