2024年10月03日

ごはん

「侍タイムスリッパ―」の安田淳一監督の前作で、リバイバル上映をするというので観に来ました。非常に生真面目な作品ですが教育映画のような感じ。「侍タイムスリッパ―」では大化けしたなという印象です。
 
 作品情報 2016年日本映画 監督:安田淳一 出演:沙倉ゆうの、大淵源八、福本清三 上映時間118分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:ストレンジャー  2024年劇場鑑賞352本



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 【ストーリー】
 東京で派遣OLをしていたヒカリ(沙倉ゆうの)は故郷の京都で農家をしていた父(井上肇)が亡くなったとの連絡を受けて、急遽、帰省する。農家を嫌って父とは疎遠だったヒカリだが、父が近隣の高齢者らから田を請け負っていたため、そのあとをつぐことになる。


 父の手伝いをしていた青年、源八(大淵源八)も足を怪我しており、ヒカリは彼のアドバイスを受けつつ、孤軍奮闘する。父と親交のある老人、西山(福本清三)ら周囲の応援も得たが、素人にコメ作りは想像以上に大変で…


 【感想】
 安田監督自身も実家は稲作をしており、ヒカリ同様、父親が亡くなって農作業をしながら映画にも携わるというユニークな体験の持ち主です。ヒカリは農家の生まれながら農作業は全然してこなかった設定で、彼女の苦労を追うことで、僕のような農業未体験者にも分かりやすくコメ作りが伝わってきます。


 ただ、全体的にストーリーが平板。一応、父と娘の確執と、死んでから農業への想いが初めて分かるというベタな話があるものの、源八がどこにいてどうやって暮らしているのかとか、源八とヒカリの恋愛関係には進まないのかとか、サイドストーリーがまったく動きません。侍タイムスリッパ―は、やはり、侍がタイムスリップするという耳目を引く出来事がありましたけど、本作は稲を作るだけですからね。


 稲作はこんなに苦労して、大変なのかということはよくわかり、農業、農家への感謝の念はおきます。また、僕もごはんは大好きなので、おいしそうに自分たちで作った炊き立てのごはんを食べるヒカリをみているだけで幸せになります。とはいえ、あまりにも稲作にフォーカスしすぎて、登場人物の深みが感じられませんでした。


 沙倉や井上など侍タイムスリッパ―のキャストも登場しています。8年前の作品なのに沙倉が全然年を取ったと感じさせない若さなのは、女優はさすがだなとびっくり。福本は珍しく現代劇の優しい老人役ですが、彼との交流があったからこそ侍タイムスリッパ―の制作が進んだそう。侍タイムスリッパ―が彼に捧げられていることもあり、ぜひとも観たいと思っていました。そういった意味では、劇場鑑賞できて満足。配信だったら途中でとばしていたかもしれません。


posted by 映画好きパパ at 06:02 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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