2024年12月12日

バーン・クルア 凶愛の家族

 タイのホラーで脚本、構成が凝っていて、ラストのオチも含めてうなりました。バーン・クルアとはタイ語で「怖い賃貸」という意味だそう。

 作品情報 2023年タイ映画 監督:ソーポン・サクダピシット 出演:ニター・ジラヤンユン、スコラワット・カナロット、ペンパック・シリクン 上映時間124分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:キノシネマみなとみらい  2024年劇場鑑賞443本



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 【ストーリー】
 ニン(ニター・ジラヤンユン)はマンション投資に失敗し、今住んでいる夫のクウィン(スコラワット・カナロット)の実家を賃貸にだし、自分たち一家は投資先のマンションに引っ越すことにした。実家を手放すことに最初は渋っていたクウィンは、なぜか借主の元医者の老婦人ラトリー(ペンパック・シリクン)と話すと、急に態度を変える。


 マンションに引っ越してから、7歳の娘のイン(タンヤファット・マユラリーラ)の様子がおかしくなる。さらに、クウィンが夜中になるとニンの目を盗んで家を抜け出す。そして、その後をつけたニンは、クウィンが屋上で怪しげな儀式を行っていて…


 【感想】
 夫婦は他人の始まりというけれど、信頼していたはずの配偶者が実はとんでもない行動をしていたらどう思うか。映画だからいってもせんないけれど、もっと夫婦で秘密がないように打ち明けていれば、悲劇は起きなかったのにと思わず我が家のことを考えてしまいました。


 前半は謎の黒い影が夜寝ているところに現れたり、大量のカラスが現れたりと、ジャンプスケアもまじえつつも、徐々に日常が不気味さに覆われていく様子をじっくり描きます。ここでニンが落ち着いてクウィンに向き合えばよかったのでしょうけど、怪異が明らかに大切な一人娘を狙っているので、母親としてパニックになるのは仕方がないのかな。


 一方、前半は悪役にみえたクインですが、中盤からはクイン視点で物語が展開します。すると謎めいた行動にもちゃんと理由があることがわかり、対立する夫婦それぞれの言い分、視方をきちんと描いているのはうまい。こちらも客観的な観客である僕からすれば、ちゃんと妻に話しなよといいたくなるのだけど、言えない気持ちも理解できます。家系ホラーをPRしていますが、もちろん、親子の話も重要だけど、家族の基本である夫婦のありかたしだいで、幸福にも不幸にもなるということがわかってきました。


 そして、終盤、物語は一気に加速します。この序破急の使い方が実にお見事。また、ラトリーがほどよく上品で、善玉なのか悪役なのかなかなか分からないところもいいですね。ニター・ジラヤンユンは中村アンのような美人女優で、彼女がわが娘を守るために必死になる姿は、気高く美しい。それゆえにオチはなんとも切なく、でもいかにも東洋風な感じで心に響きました。

*インフルエンザでダウンして、しばらく更新と映画鑑賞がストップしてしまいました。ようやく直ったので再開いたします。皆様もお体にはご自愛ください
posted by 映画好きパパ at 06:11 | Comment(0) | 2024年に見た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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