2025年01月14日

サラリーマン金太郎【暁編】

 これまで2度テレビドラマ化された本宮ひろ志の人気漫画の初の映画版。20世紀テイストと令和のガジェットが混じった何とも不思議な仕上がりですが、基本は王道の勧善懲悪なので素直に楽しめました。


作品情報 2025年日本映画 監督:下山天 出演:鈴木伸之、影山優佳、榎木孝明  上映時間101分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:Tジョイ品川プリンス 2025年劇場鑑賞5本



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【ストーリー】
青森県大間のマグロ漁師、矢島金太郎(鈴木伸之)は漁に出た際、大手建設会社、ヤマト建設会長の大和守之助(榎木孝明)のボートが漂流しているのを発見し命がけで助ける。


 そのことが縁で、ヤマト建設に入社することになった金太郎だが、サラリーマンは初めてで、パソコンにさわったこともない。指導係の前田一美(影山優佳)は頭を抱える。一方そのころヤマト建設では国交省から天下った社長の大島源造(橋本じゅん)と腹心の切れ者、鷹司誠士(城田優)が会社を私物化し、大和会長のクビを切ろうと画策していた。


 【感想】
 高橋克典版のドラマは大昔観たことあるし、原作マンガもこの部分は読んだことがあります。会社を私物化しようとする大島一派のあくどい野望に、サラリーマンの忖度や事なかれ主義を一切無視した金太郎が真向勝負。それに一美ら感化された若手社員たちが集まるというプロットは変わりません。


 ただ、20世紀のころと違って、妙に金太郎が女性に妙にもてまくるとか、24時間働けますかみたいなモーレツ社員ぶりが会社を救うというのはさすがにちょっと。さらに、金太郎はあるトラブルをきっかけに半ぐれの女性リーダー李秀麗(文音)に惚れられますけど、今、建設会社の社員が反社と仲良しということが切り札になるというのはコンプラ的にありえないでしょう。まあ、金太郎たちが秀麗の配下の半ぐれや大島一派が送り込む刺客をボコること自体が現代のファンタジーですが。


 だいたい、正月に大間のマグロ漁師が一匹何千万円(築地では何億円)のマグロを釣っているという番組を観たばかり。日本の古い大企業で働くより、そっちのほうがよほど幸せでまっとうな人生を歩めそうです。


 ただそうは言っても金太郎や大和会長らの仕事に対する真剣な姿勢というのは、昨今日本の大企業の不祥事が次々と明らかになる中では、背筋がしゃんとなりそうで心地が良い。会社は利益を上げるのが目的といえども、違法行為までしていいわけないのにそれが分からない企業がいかに多いことか。


 鈴木伸之はもともとがたいがいいですし、金太郎役にぴったり。また、榎木、黒川専務役の尾美としのり、謎の老女役の浅野温子といったベテランが楽しそうに演じているのも観ていて心地が良い。後編も楽しみにしています。


posted by 映画好きパパ at 06:03 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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