2025年01月19日

#彼女が死んだ

 SNSの承認要求の怖さを描いた韓国映画。日本でも同じようなことが起きても不思議ではありませんが、主要人物が異常な人ばかりなのはさすがにフィクションか。


作品情報 2024年韓国映画 監督:キム・セフィ 出演:ピョン・ヨハン、シン・ヘソン、イエル 上映時間103分 評価:★★★(五段階) 観賞場所:川崎チネチッタ 2025年劇場鑑賞10本



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 【ストーリー】
 不動産屋を営むク・ジョンテ(ピョン・ヨハン)の趣味は他人の観察。しかも、預かった鍵を悪用して、他人の家に忍び込んで中を観察するなど一線を越えていた。


 ジョンテが最近、気になっているのが人気女性インフルエンサーのハン・ソラ(シン・へソン)。彼女が家の売却のためジョンテに鍵を預けたことから、さっそく忍び込むと、なんとソファの上に彼女の死体が。驚いたジョンテはその場から逃げ出し、もう一度戻ると死体が消えていた。警察は行方不明事件として捜査を開始するが、何者かがジョンテに脅迫状を送ってくる。さらに、ネットではジョンテが犯人だと炎上して…


 【感想】
 犯人自体はかなり最初のうちに想像がついてしまうのですが、SNS時代の恐ろしさをまざまざと表現しています。また、ストーカーであるジョンテが、自分がストーカーとばれずに冤罪をはらそうとする探偵役になるという設定はちょっとユニーク。ともあれ、SNS動画で犯人視され、炎上してしまって普通の生活ができなくなってしまうジョンテ。ここだけ切り取ると今の日本でもありがちな話です。


 さらにソラを含めたインフルエンサー同士のいがみ合い、PVやいいねをとるためには犯罪まがいのことも平気なあたりも、今の日本でも起きちゃいそう。タイトルにハッシュタグがついているのも、事件そのものというよりもジョンテが炎上したSNSでのハッシュタグを表しているでしょうし。


 犯人の動機などはちょっと意外な部分もまじっていたのですが、後半の割と早い段階で犯人視点に切り替わってしまうのはちょっともったいなかったかな。どうせならクライマックスで犯人が明らかになる方が盛り上がったのにと思っちゃいました。しかし、犯人の動機もSNS時代ならではのもの。ケータイで写真や動画をとるときには気を付けなくっちゃ。


 ピョン・ヨハンとシン・ヘソンは手堅い演技ですが、事件を追う女性刑事オ・ヨンジュ役のイエルが渋くていい。ペ・ドゥナ風のハードボイルド女性刑事といいますか、上司から理不尽なことを言われても完全と立ち向かい、捜査中の格闘で顔に傷がついてもへっちゃら。そして、深い洞察力。ジョンテにしろハン・ソラにしろSNSに振り回されているだけに、ヨンジュの地に足がついた昔ながらの刑事が一番光っていました。シン・ヘソンが主役の「勇敢な市民」の公開も楽しみです。
 
posted by 映画好きパパ at 07:24 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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