2025年03月17日

リボルバー

 韓国の名女優、チョン・ドヨン主演のハードボイルド復讐劇。大げさな乱闘などがないところがまた渋かった。


 作品情報 2024年韓国映画 監督:オ・スンウク 出演:チョン・ドヨン、チ・チャンウク、イム・ジヨン 上映時間115分 評価:★★★★(五段階) 観賞場所:TOHOシネマズららぽーと横浜 2025年劇場鑑賞86本



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 【ストーリー】
 刑事のハ・スヨン(チョン・ドヨン)は不倫相手で上司のイム・ソギュン課長(イ・ジョンジェ)の汚職罪をかぶり、2年間服役した。だが、その間にソギュンは謎の死をとげ、出所後に約束された大金が手に入らなかった。


 出所時に迎えに来た謎の女性、マダム・チョン(イム・ジヨン)や、元刑事班長のミン(チョン・ジェヨン)の証言から、大企業の女社長グレース(チョン・ヘジン)の弟、アンディ(チ・チャンウク)が汚職事件の裏にあることを知ったスヨンは、アンディのところにカネを取り立てにいくのだが…


 【感想】
 話自体は小規模ですし、アクションシーンも地味なんですけど韓国映画ファンからすれば驚くほどおなじみの俳優が登場しています。主役級のイ・ジョンジェやチョン・ジェヨン、チョン・ヘジンが地味に脇役として登場するのも驚くし、「密輸 1970」のキム・ジョンスとか、最近はあらゆる映画に出ているのではと思うくらいの名わき役ぶりのチョン・マンシクとか、おおこの人がという感じ。


 ストーリーの骨子は単純なんですけど、すっぴんの中谷美紀にみえるハ・スヨンがとにかく渋くて格好いい。愛人の汚職の罪をカネとマンションを報酬に受け取るというスタート時から悪役で、やっていることも犯罪行為なんですが、目的のために一直線。寡黙で権力者の暴力にも屈しない、一種のピカレスクロマンにうならされてしまいます。


 一方で、妙に軽い所があり感情の振れ幅が大きいマダム・チョンが魅力的なのと、登場時には難敵に見えたのにどんどんアホッぽくなっているアンディの存在も大きい。アンディがなまじしょぼいだけに、こんなやつでもカネと権力をもっていれば、下っ端刑事を簡単に押さえつけられるという格差をみせつけられるようです。また、スヨン、アンディだけでなく登場人物がすべて小悪党で、自分の欲望に忠実かつ、保身のためには簡単に裏切るというのも新鮮でした。


 暴力描写はすくないし、タイトルの割には派手な銃撃戦はないけれど、必要最小限ながら痛そうな感じが良く出ていました。強いて言えば、予備知識なしに観ると人間関係が最初のころわかりにくいというところが難点だけど、それも言い換えれば簡単な説明台詞や説明キャラがいない裏返しであり、渋さをまします。明度を落としたハードボイルド風の撮影も好感。


posted by 映画好きパパ at 06:03 | Comment(0) | 2025年に観た映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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